例えば、
「インディレボリューションは、これまでにない、全く新しい、あらゆる音楽のジャンルから解放された、素晴らしいアルバム、“レボリューションインディ”を発売した。」
という文章があるとします。
これでアルバムの内容が想像できるでしょうか?すべてを文章で説明することは難しいですが、もう少し具体的であるべきです。
例えば、
「渋いロカビリーばかりカバーして定評のあるインディレボリューションが、過去のライブ演奏の記録から音源を厳選収録した初のライブアルバム“レボリューションインディ”を発売した。」
という内容なら、少なくともどんなジャンルのバンドか、どんなアルバムか、分かります。
「素晴らしい」とか「かつてない」とかいう主観的な評価は、プレスリリースには不要です。仮に書いておいても、転載の際のリライトで削除されますから、あらかじめメディア側の手間を省いて転載の可能性を高めることも作戦の一部です。
では、一歩進んで、メディア側の担当者の興味を引くプレスリリースとはどのようなものでしょうか?前述の通り、「すごい」とか「必聴」とかいう宣伝文句は無意味です。相手は専門家ですから、そんな軽い売り言葉に乗ってきません。大事なのは、「おや?」とか「え!?」とか、相手の反応を引き出すことです。
例えば、
「インディレボリューションは、同じ高校のロック好きが集まって結成されました。気心の知れた友達同士ならではの一糸乱れぬ演奏は必聴です。」
という文章に心が動くでしょうか?
これは、
「○○商事は、同じ大学の経済好きが集まって創業されました。気心の知れた友達同士ならではの一糸乱れぬ営業は必見です。」
と言っているのと似ています。事業内容も実績も、夢もビジョンも書いてありません。こんな会社に興味を持てますか?
相手の興味を引くということは、
「インディレボリューションの音楽は、悪魔のストンピングのようなリズムに、天女の羽衣のように繊細なギターが絡み付いて紡ぎだされる。」
といった文章ではないでしょうか。
この文章が本当に効果的かは別にして、言葉としては具体的でありながら、結果として頭に浮かぶイメージは判然としないものに、人は惹かれるのです。すべてを説明すると、逆に興味が薄れる。セクシーな衣装も、露出過多ではげんなりする。チラリと見えた方がそそられる、というのと同じです。
まとめると、
1)必要な情報は、簡潔明快にまとめる。
2)宣伝文句は、相手の興味を引きつけるものにする。
がプレスリリースを書く上でのルールと言えるでしょう。