オーストラリアのGriffin Universityとミュージックプロモーションサービス、musicadiumが、同サービスを使う99のアーティストを対象に、主要なオンラインプロモーションツールやサービスの利用が、デジタル販売の売り上げにどのように反映するのかを調査した、Online
Marketing Research Paperを公開した(2010年7月にMusicadiumがValleyarmになり、該当するリンクがなくなってしまい、内容は読めなくなってしまいました)。
インディがオンラインでプロモーションを行う際に使えるあまたあるサービスの中で、どのサービスで一生懸命プロモーションすれば売り上げにつながるのか、さらに、どれくらい一生懸命やればいいのか、が見えてくる調査なのだ。
オーストラリアで特定のサービスを利用している限定されたアーティストが対象ではあるが、その結果は日本のインディにとっても面白いものとなっている。詳細は自分で読んでもらうとして、日本のインディにも大いに参考になる情報が満載だ。
例えば、Facebookの場合、登録しているだけでは効果がないが、ファンの数に比例して売り上げは増え、ファン数が500を超える当たりで急激に倍加している。つまりFacebookをプロモーションに使うなら、ファンベース500人を一つの目標とすることができる。
YouTubeの場合、ビデオをアップロードするだけでも若干の売り上げ増加がうかがえるが、ビューが1,000以上になると、売り上げは倍加するようだ。またアップロードしたビデオの数が10本以上に増えると売り上げの増加に大きく寄与する。
ミュージックBlogでのレビューは、絶大な効果とは言えないが、数が増えれば比例して売り上げも増えるようだ。
Last.fmのプロフィールは、使うだけでも若干売り上げ増が見込めるが、リスナーが1,000を超えると、急激に増加する。また再生回数の方は、10,000回を超えると売り上げが倍加する。Last.fmを使うなら、リスナーで1,000人、再生回数で10,000回以上を目指すことになる。
自分のウェブサイトを持つと若干売り上げ増加に寄与するようだ。サイトのデザインがよいと、売り上げは微増する。サイトにブログがあると、売り上げは倍加する。
MySpaceの場合、使っているだけでは売り上げに全く寄与しない。またMySpace以外のウェブサイトを持たない場合も、売り上げは増えない。ところが、MySpaceのブログ、ショーカレンダー、宣伝を意図しないコメントは、売り上げをアップさせる。フレンドの数が、10,000人を超えると売り上げは急激に増加する。MySpaceを使うなら、積極的にブログやカレンダーなどのツールを使い、フレンドも10,000人以上を目指すことになる。面白いのは、ビューが50,000以上で売り上げは倍加しているのに、100,000以上では著しく低下している。多分、ビューを無理矢理増やすために宣伝過多になると裏目に出るということなのだろう。
デジタル販売サイトへのリンクを載せると売り上げは若干アップする。メーリングリストは売り上げに大いに寄与する。他のサイトやサービスと相互リンクすると売り上げは大きく伸びる。コンテンツを無料で配布することも売り上げを大いに伸ばす。
総合的に見て、複数のサイトやサービスで露出しているアーティストは売り上げの伸びが大きい。またプロモーション用のツールやサービスを積極的に使うと売り上げ増に寄与する。
これまで、日本のインディがオンラインでプロモーションをする時、どのサービスをどの程度使えばいいのか、という目安がなかったが、今回の調査を参考にすると、ある程度の指標は得られたと思う。