無料で曲を配ると、売り上げが増えるという報告があります。本当でしょうか?

本当かどうかを知るには、実際に試すしかありません。

でも、曲を無料でダウンロードできますといくら言っても、誰もその事実を知らなければ、意味がありません。特に、世の中には、無料の曲が溢れているので、「曲が無料ですよ」というだけでは、プロモーションとしての効果がほとんどないのです。

「期間限定」とか「数量限定」とすれば、「今の内にダウンロードしておかなくちゃ」と思う可能性があるので、少しはましですが、最初から「無料です」と言ってしまうと、ありがたみがありません。限定にしたって、「限定」であることが人々に知られなくては始まりません。

一つの解決策は、自分の曲を好きになってくれそうなミュージックファンにオンラインラジオを使って紹介してくれる、Last.fmみたいなミュージックソーシャルネットワークです。でも、
Last.fmのページにも書いたように、Last.fmに曲をアップロードしただけでは何も起こりません。自分の曲を聴いてくれるファンベースの底上げが必須です。

で、ここからが今回のヒントですが、まず無料で提供するものを曲でないものにして、懸賞(プレゼント)にするのです。

すぐに思いつくのは、CDやTシャツでしょう。もし、手元にCDやTシャツなどが余っているなら、そのプレゼントを企画し、懸賞情報を配信するサービスに掲載を依頼します。

懸賞情報を配信するサービスは、山ほどありますので、インターネットで検索して良さそうなところにお願いしてください。有名なのは、
Chance It!とくとくページでしょうか。サービスによっては、メンバーが数万から数十万いる場合もあるので、かなり高い確立で未知の人々がサイトへやってきます。

こうした訪問者には、バンドの宣伝を読んでもらったり、曲を試聴してもらったりして、アンケート形式のオンラインフォームか電子メールで応募してもらいます。ちなみに、電子メールでの応募にすると、応募数はがくんと減ります。できれば、無料のオンラインフォームを利用してください。インターネット上で無料の連絡フォームについて検索すると、いくつも見つかると思います。

アンケートで「このバンドについての情報を定期的に送ってもいい」かどうか、確認することで、機械的に応募してくる懸賞ファンやマニアのアドレスとミュージックファンを区別することも大事です。とは言え、抽選になる場合は、念のため「アンケートの内容は抽選の結果に影響しない」と書き添えておきましょう。でないと、興味がないのにこのオプションをチェックする人が絶えないでしょう。

応募用のフォームを使うのでなく、電子メールで応募を受け付ける場合は、受信専用に期間限定のメールアドレスを用意し、応募期間が終了したら破棄しましょう。でないと、その後、迷惑メールがどんどん来ることになります。また、メールボックスがいっぱいで受け取れないなんてことがないように、毎日朝昼晩にせっせとメールアカウントをチェックしてダウンロードしてサーバからは削除してください。

抽選は、公正な方法で行う必要があります。とは言え、第三者の立ち会いは難しいでしょうし、別段必須というわけでもありませんから、当事者でいいので、数人が立ち会って、ランダムに抽選した、などの説明を追加した方が良いでしょう。

なお懸賞を行うには、景品表示法や公正競争規約などで規制があるのですが、その内容は基本的に「過大な景品類の提供と不当な表示」を禁止するものです。オープン懸賞では、プレゼントの金額の上限もないので、あまり過敏になる必要はないと思いますが、規制の対象にはなりますので注意は必要です。

あと、発送に送料がかかることも忘れてはいけません。あらかじめ、当選者数に十分な予算を確保しておいてください。

懸賞を利用するのは、諸刃の剣です。多くの訪問者と応募があるでしょうが、手間もそれなりにかかりますし、細かい注意も必要です。実際にやってみると、ここに書いたこと以外にも大小様々な問題に直面すると思います。

それでも、インディが未知のミュージックファンと出会い、ファンベースを底上げする手段として、試してみて損はないように思われます。一度やってみて、思ったほど効果がなかったり、思ったより苦労が多い、という場合も、へこたれず、何度も試してください。こうした新しいことへの挑戦は、一度でうまくいくことの方がまれです。何度も繰り返しながら、徐々に改良して行くことが大事です。

- この曲以外を無料で提供してみるというヒントの話は、次回にも続きます -