クラウドファンディング

Gigable.netが日本向けサービスを開始

ライブ専門のクラウドファンディング・サービスである、米Gigable.netが、日本向けのサービスjapan.gigable.netを公開した。

アーティストが利用できるクラウドファンディング・サービスは、国内にもたくさんあるが、ライブ専門というのは珍しいだろう。

アーティストやライブ会場、あるいはプロモータが、チケット代を基に支援金額を設定してキャンペーンを実施するのが基本だが、設定した目標金額に足しなくても予定された期日が来たら支援金を集金することもできるので、チケット販売のプラットフォームとしても利用できる。

例えば、チケットノルマのあるライブで、手売りで売れ残ってしまったチケットをディスカウントして販売してみるのも面白いだろう。事前に渡した名簿に記載された名前で入場できる会場なら、チケットを郵送する必要もないし大きな問題はなさそうに思われる。

複数の支援レベルが設定できるので、チケットのみ、チケットプラスアルファに加え、例えば当日のライブには来ないけれど録音した音源のダウンロードは後日可能、といった柔軟設定が可能だ。

なお、国内のクラウドファンディング・サービスでは、支援を表明すると同時に資金が請求され、キャンペーンが成立しないと返金されるものがあるが、Gigable.netではKickstarterなど海外の主なサービス同様にキャンペーンが成立しなければ請求も起きない方式になっている。

また、本家のGigable.netでは、地元に呼びたいアーティストのライブを仮想的に想定して草の根的に開始されるキャンペーンも行われている。このような仮想ライブのクラウドファンディングは、海外ではちらほら見られるようになっており、今後のトレンドとして受け入れられるかどうかにも注目したい。

Gigable.netがベータテスト参加者を募集中

米国のライブイベント専門のクラウドファンディング・サービス、Gigable.netが日本への進出を視野にベータテストの参加者を募集中だ。

Gigableは、バンドやライブハウス、プロモータ、あるいはファンが、ライブを企画してキャンペーンを開始し、チケットおよび各種レベルのリターンに対して資金援助を募集するサービスだ。あらかじめ目標に設定されたチケット枚数あるいは金額が達成されると、イベントが公式に決定し、応募した賛同者のクレジットカードに請求が起きて決済される。目標が達成されなければ、キャンペーンは流れてクレジットカードへの請求も起きない。

つまり
Kickstarterなどの一般的なクラウドファンディングと同様の使い方なのだが、ライブイベントに特化した点が特長となっている。

Gigableが面白いのは、通常のクラウドファンディングならライブの主催者しかキャンペーンを始められないが、特定のバンドを自分の地元に呼びたいファンがキャンペーンを開始することを禁止していない点だ。

過去には、Rushをオーストラリアに呼ぶキャンペーンが行われたこともあるし、この記事執筆時点にも
Mumford & Sonsを米中西部へ呼ぶキャンペーンを行っている。

この「架空のライブ」を想定したクラウドファンディングというのは、日本では荒唐無稽なアイデアのような気がするかも知れないが、海外では
Bring Foo Fighters Back To RVAや英国のSongKick Detour(現在、日本からのアクセスを制限している可能性あり)など珍しい試みではない。

特にBring Foo Fighters Back To RVAの場合は、このキャンペーンをFoo FightersのDave Grohl氏が知ってライブを行うことになった。

ファンがバンドやプロモータの許可なくライブのためのクラウドファンディングを行うことには賛否両論あるが、Gigableの場合、目標が達成されるまで賛同者はお金を払う必要がないので大きな問題は起きないだろう。最悪でもバンドあるいはマネージャ、レーベルなどの関係者からキャンペーンの中止を求められるだけと思われる。

実際、前出のRushのキャンペーンでも関係者から「ツアーを休止中なので再開するまでキャンペーンは控えるように」と連絡が来ただけで、問題視されることはなかった。

いずれにしろ、Gigableが日本で提供されることになれば、日本のバンドが海外へ進出する新たなチャンスが得られる可能性があるだろう。

Gigableによれば、今回のベータテストの参加者の数を日本進出の可能性を計る一つの指標にしたいということだから、海外でのライブやツアーに興味があるバンドは、どんどんベータテストに応募しよう。