ロシアの超低価格音楽ダウンロード販売サイトが再開

ロシアのMediaservicesが数年前から運営し、今年の6月下旬に閉鎖されたAllofmp3.comが8月27日に再開された。同サイトについて指摘されている問題を詳細に検証すると長くなるので、割愛するが、簡単に言えば、欧米のメジャーレコード会社の楽曲が異常に安い値段で販売されていたことから、米英の業界団体などが訴えていたというもの。Allofmp3.comは、当初許可もなく、また著作権使用料も払わずに楽曲をCDからコピーして販売していたとされるが、その当時のロシアの法律では、それも合法だったと考えられている。その後、現地の著作権管理団体ROMに使用料を払ったり、海外のクレジットカードでの楽曲購入を制限したりと、場当たり的ながら対処は続けて来た。米英からの提訴もあり、今年の6月に一時閉鎖されたものの、この8月15日に現地の裁判所で合法との司法判断がくだり、再開されたわけだ。ROM自体が、使用料を徴収し、分配する能力を持っているのか疑問視されており、まだまだ決着したとは言い切れないが、インターネットにより、楽曲のデジタル販売は完全にボーダレスになってしまった今、ラジオやTV、ストリーミングの包括契約はともかく、ダウンロード販売については、現地の著作権徴収代行団体による使用料の徴収はやめて、売り上げはまるごとアーティスト、レーベル、パブリッシャ、などに支払う国際的なルールを作った方が良いのではないだろうか。他人の曲をカバーした場合、管理団体が窓口になってくれれば、使用料を払いやすいので、信託制度そのものは意味があると思うが、信託しているからと言って、著作権者本人が配ったり売ったりした楽曲についても管理団体に使用料を払うシステムには疑問もあるわけで(日本の場合で、海外ではこの限りではない)、こうした抜け穴をつくサービスの台頭を許さないためにも、著作権料は著作権者(あるいはアグリゲータなどの代理人)に売り上げと一緒に丸ごと支払われるやり方も検討されるべきだ。もちろん簡単ではないし、日本の徴収代行団体が、海外の団体に働きかけて、似たような問題を是正して来た事例もあるので、そう言う地道な活動に期待するのも手だが、今のところ、こうした旧態依然の徴収代行団体がデジタル販売の進化のスピードについて行けていないのは明らかだ。