moraがリニューアルを発表

音楽配信サービス「mora」を運営する株式会社レーベルゲートは、2012年10月1日よりmoraを全面リニューアルすると発表した。

最大のウリは、ミュージックのファイル形式をDRMのないAAC 320kbpsという高音質ファイル形式に統一したことだろう。

悪名高きATRACが廃止されたことで、パソコン、Walkman、iPod、Androidなど、AACに対応する環境なら、自由に楽曲を移動したり、再生できるようになる。ちなみに、同じ楽曲を配信期間中なら、最大10回まで、10台までの端末に直接ダウンロードできる。

iOS端末では直接ダウンロードができないが、パソコンからiTunes経由で転送できるので、特に問題はない。

楽曲の数は、当初150万曲ということだが、年内に300万曲を目指すそうだ。

レーベルゲートがSONYグループのため、iTunesに楽曲提供して来なかったSONY(とそのグループ)の楽曲も、moraなら扱うことができるわけだから、いずれ、SONYおよびそのググループの現存するすべてのカタログを販売してくれることに期待したい。

iTunesにない新旧の楽曲が揃うなら、一曲250円からという、iTunesやAmazonに比べてやや割高感がある値段も受け入れられるかもしれない(ただし、iTunesも国内のメジャーレーベルの楽曲は、基本250円なので、その部分では割高感はない)。

moraが320kbpsでの発売を開始するとなると、現在256kbpsで楽曲を販売するiTunesの動向も気になるところだ。iTunesでは、さらなる高音質での楽曲販売をレコード会社と交渉しているが、これで交渉が楽になり、320kbpsでの販売も近日中に実現する可能性が高くなった。

ダウンロード販売が、320kbpsという非可逆圧縮方式での音質のひとつの頂点に達したことで、次の興味は、DSDのようなCDを超える音質が、いつダウンロード販売の主流になるかだろう。

DSDについては、再生機器がまったく普及していないし、ファイルサイズもべらぼうに大きくなるので、主流になるとしても、まだまだ先のことだと思われる。

仮にiTunesがmoraを意識し、320kbpsを超える高音質化を進めるとしても、可逆圧縮方式のApple Losslessを採用するのが順当だろう。

逆に言えば、iPodの後塵を拝してきたWalkmanがiPodに先んじてDSD対応を果たせば、ダウンロード販売の勢力図にも変化があるかも知れない。

元々ハードウェアの小型化が得意なわけだし、すでにVAIOシリーズのノートブックパソコンでDSD再生を実現したSONYなら、まったく不可能な話しではないと思う。

そんなDSD対応Walkmanという製品が市場に受け入れられなくても、モバイルで音楽を楽しむライフスタイルに再び革新をもたらそうとした事実により、落ち目のSONY人気を盛り返す力にはなるのではないだろうか。