雑談
オンラインでいくら売ればいいか
10年04月19日17:36
Information is
Beautifulが、How Much Do Music Artists Earn
Online?という面白い記事をアップした。
これは、米国の最低賃金である$1,160(約10万円)/月を稼ぐのに、特定のオンラインサービスで、どれだけ月間の売り上げればいいかを視覚化したものだ。
例えば、1枚$9.99(約千円)の自作CDの場合、143枚売ればいいらしい。ちなみにCD Babyが例に出ていて、CD Baby経由なら、155枚だそうだ。
これが、いわゆる流通経由となると、アーティストの取り分はがくんと減るので、1,161枚が必要だ。
iTunesとNapsterでのアルバムのダウンロードは、1,229枚だ(これはレーベル経由の場合なので、CD Babyのようなアグリゲータを通せば、150枚くらいになると思う)。
Rhapsodyのストリーミングは再生回数が849,817回で、Last.fmでは1,546,667回、Spotifyに至っては4,549,020回だ。
こうして見ると、やはり自作CDを自分で売るのが一番効率が良い。月に150枚くらいというのは、決して夢物語ではないだろう。
現実問題として、在庫の管理や出荷などを考えれば、ライブで手売りしつつ、CD Babyのようなオンラインの委託販売を使うのが、最も効率よく、効果的だと思われる。特にCD Babyを使えば、iTunesなどの主要なデジタル流通パートナーが利用できるので、そのメリットは大きい。
同時に、Last.fmのようなストリーミングは、売り上げという点から見ると、非常に効率が悪い。オンラインラジオもラジオである、という考えに立てば、これは当たり前なのだろう。もともとテレビもそうだが、ラジオなどのメディア媒体は、プロモーションとしての価値は高いが、ヒットでもしなければ、それ自体の売り上げはほとんどないのが普通だ。
デジタル優勢の時代ではあるが、CDを無視するのは早計だし、メジャーなサービスも特徴を理解せずに使っていては、いつまでだっても音楽で飯は食えない、ということが分かる記事だ。
これは、米国の最低賃金である$1,160(約10万円)/月を稼ぐのに、特定のオンラインサービスで、どれだけ月間の売り上げればいいかを視覚化したものだ。
例えば、1枚$9.99(約千円)の自作CDの場合、143枚売ればいいらしい。ちなみにCD Babyが例に出ていて、CD Baby経由なら、155枚だそうだ。
これが、いわゆる流通経由となると、アーティストの取り分はがくんと減るので、1,161枚が必要だ。
iTunesとNapsterでのアルバムのダウンロードは、1,229枚だ(これはレーベル経由の場合なので、CD Babyのようなアグリゲータを通せば、150枚くらいになると思う)。
Rhapsodyのストリーミングは再生回数が849,817回で、Last.fmでは1,546,667回、Spotifyに至っては4,549,020回だ。
こうして見ると、やはり自作CDを自分で売るのが一番効率が良い。月に150枚くらいというのは、決して夢物語ではないだろう。
現実問題として、在庫の管理や出荷などを考えれば、ライブで手売りしつつ、CD Babyのようなオンラインの委託販売を使うのが、最も効率よく、効果的だと思われる。特にCD Babyを使えば、iTunesなどの主要なデジタル流通パートナーが利用できるので、そのメリットは大きい。
同時に、Last.fmのようなストリーミングは、売り上げという点から見ると、非常に効率が悪い。オンラインラジオもラジオである、という考えに立てば、これは当たり前なのだろう。もともとテレビもそうだが、ラジオなどのメディア媒体は、プロモーションとしての価値は高いが、ヒットでもしなければ、それ自体の売り上げはほとんどないのが普通だ。
デジタル優勢の時代ではあるが、CDを無視するのは早計だし、メジャーなサービスも特徴を理解せずに使っていては、いつまでだっても音楽で飯は食えない、ということが分かる記事だ。
Cheap Trickが新譜を8トラックで発売
09年07月10日15:20
Cheap
Trickは、新譜、The
Lastestを8トラックテープで発売するそうだ。アメリカのロックバンドの新譜が、日本で8トラックで発売されるとは思えないので、詳細は省くが、狙いは「話題性」ということだ。
話題性を狙う、というのは、無名バンドの戦略のように思うが、Cheap Trickのマネージャ、Dave Freyによれば、バンドの心境は「違法コピーされるより、無視される方が怖い」ということらしい。
話題性を狙う、というのは、無名バンドの戦略のように思うが、Cheap Trickのマネージャ、Dave Freyによれば、バンドの心境は「違法コピーされるより、無視される方が怖い」ということらしい。
SHM-CDを試す
08年09月10日00:19
Indie
Revolutionでは、通常のCDと異なる液晶パネル用ポリカーボネート素材を使うことで、音質が向上するとされるSHM-CD(Super HIgh Material
CD)が発表された時から注目してきた。それは、このような素材がCD-Rにも使用できるようになれば、高音質な音源を希望するリスナー向けに、インディがCDを作り続ける意味が出てくると考えたからだ。
ユニバーサルミュージックでは、誰もが簡単にその効果を体験できるように、「これがSHM-CDだ! ロック/ソウル/ブルースで聞き比べる体験サンプラー」、「これがSHM-CDだ! ジャズで聞き比べる体験サンプラー」、そして「これがSHM-CDだ! クラシックで聞き比べる体験サンプラー」という3枚のサンプラーを各1,000円で発売している。このCDは通常版とSHM-CD版の2枚組構成で、様々なアーティストの曲をコンピレーション方式で収録してある。この2枚を同じ環境で聞き比べて、その違いを身を以て体験してほしい、というわけだ。実は、今年の5月にも「これがSHM-CDだ! ロックで聞き比べる体験サンプラー」を同じく1,000円で発売しているが、その時は、すぐに売り切れたそうで、SHM-CDの注目度の高さが分かる。
しかし素材を変えただけで、本当に音質が向上するのだろうか? 実際、インターネット上をSHM-CDで検索すると、「確かに高音質」、「音は違うが高音質とは言えない」、「全く変わらない」、など、様々な感想や意見が書かれていて、万人がその効果を認めているわけではないことが分かる。また多くの人が色々な実験や分析を行っていて、記録されているデジタルデータはビット単位で同じことが分かっている。
なお、「SHM-CDは、通常版とマスターが違う」とか「SHM-CDは、通常版とスタンパーが違う」などと書かれていることがあるが、それは嘘、あるいは不確かな噂であり、メーカーもその辺を意識しているのか、今回のサンプラーの雑誌広告などでは「同じスタンパーを使っている」と明記している。同じスタンパーを使っている以上、違う音が鳴れば、それは素材の差ということになる。
まず「これがSHM-CDだ! ロック/ソウル/ブルースで聞き比べる体験サンプラー」を聴き比べてみたが、何となく音が違うように思えるが、確信が持てない。思い込みを考慮して判断すれば、「同じ」と言わざるを得ない感じだ。ところが、次に「これがSHM-CDだ! ジャズで聞き比べる体験サンプラー」を聴き比べてみると、明らかに音が違う。SHM-CDの方が空気感というのか、音に奥行きと臨場感があり、よりナチュラルでアコースティックな感じがする。CDというよりアナログレコードに近い感じだ。
と言っても、耳で聞いている限りそれは主観以外の何ものでもない。そこで通常版とSHM-CD版を同じパソコンで再生し、その音声出力がスピーカから出力される直前で横取りしてソフトウェア的に録音してみた。その波形データを比べてみると、確かにところどころ微妙に違っている。
単純に言えば、波形データに違いあるというのは、音量に違いがあるということだ。波形が所々違うということは、楽曲の特定の場所でなっている楽器の音量が違っていると考えられる。波形データをつぶさに分析すれば、どの楽器で音量が違っているのか分かるだろう。そこから特定の周波数を持つ楽器の音量が引き上げられた(あるいはその逆)ことも分かり、結果、SHM-CDが持つある種の再生特性も知ることができるはずだ。
しかし、そこまでやる時間がないので、手っ取り早く波形データをスペクトラム分析してみると、どうも中音域では厚みが増しているが、極端な低音と高音は薄くなっているように感じられる。もっと徹底的に調べてみたいが、とりあえずはSHM-CDは通常のCDと音が違うということが分かったのでここまでにしておく。
なおCD-Rの説明でも書いたが、もともとCDは素材を変えれば音が変わることはよく知られており、当たり前のことだから、SHM-CDと通常のCDの音が違うからと言って、即SHM-CDの方が高音質ということにはならない。そこで、難しいのではあるが、耳で聞いた感じから、SHM-CDの特徴を説明してみよう。
前述の通り、「これがSHM-CDだ! ジャズで聞き比べる体験サンプラー」を聴いてみると、空気感というか臨場感が通常版より高まっているように思える。誤解を恐れずに書けば、ホワイトノイズのような雑音が増えたような気がするのだ。
宅録をやっているアーティストなら、マスタリングの際に、中音域の周波数帯にあるノイズを嫌って中音域を下げると音が痩せていく、という現象を経験していることだろう。かといって、中音域を上げていくとノイズが増加する。あるいはデジタルレコーダを複数使っているアーティストなら、R-09HRはクリアな音で録音されるが、MR-1だと全体にざわざわしたノイズまで拾って録音してしまう、という感覚を知っているだろう。しかしその臨場感では、MR-1の方が圧倒的に上だ。あるいはギタリストなら、アンプのボリュームを最大にするとノイズが乗り始めるが、その状態でギター側のボリュームとトーンを調整することで、より厚みのある暖かい音を出すテクニックについて読んだり、聞いたり、実際に実践したりしていることだろう。SHM-CDの音もそんな感じのノイズが乗っており、それがナチュラルでリアルな雰囲気を生み出している。
これはジャズやクラシックなどアコースティック系のアーティストにとって重要な事実だろう。なぜ「これがSHM-CDだ! ロック/ソウル/ブルースで聞き比べる体験サンプラー」では、この感じがしないのか、ということは、想像するしかないが、ロックなどでは元々の音源に「空気感」というものが定着されていないものと思われる。これは録音方式やマスタリングの方向性にも関係しているのだろう。仮に小さなライブハウスで簡単な設備と機材で録音したような音源ならば、ロックであってもジャズと似た結果になっていたのかも知れない。
なおSHM-CDの話をすると、「明らかにCDより高音質のSA-CDやDVD-Audioがあるではないか」と言う人がいるが、それは全く違う話だ。SHM-CDは、普通のCDプレイヤで再生できる点こそが重要であり、SA-CDやDVD-Audioと比較することに意味はない。
SHM-CDがそれなりにCDの音質を向上させてくれるのだとして、問題は、インディがそれを自由に使えるようになるか、ということだが、今のところCD-Rに採用されるという話は聞いたことがない。なお、SHM-CDの対抗馬としてHQ-CDというものも登場している。近い将来、このどちらかがCD-Rで流通するようになることに期待したい。
ユニバーサルミュージックでは、誰もが簡単にその効果を体験できるように、「これがSHM-CDだ! ロック/ソウル/ブルースで聞き比べる体験サンプラー」、「これがSHM-CDだ! ジャズで聞き比べる体験サンプラー」、そして「これがSHM-CDだ! クラシックで聞き比べる体験サンプラー」という3枚のサンプラーを各1,000円で発売している。このCDは通常版とSHM-CD版の2枚組構成で、様々なアーティストの曲をコンピレーション方式で収録してある。この2枚を同じ環境で聞き比べて、その違いを身を以て体験してほしい、というわけだ。実は、今年の5月にも「これがSHM-CDだ! ロックで聞き比べる体験サンプラー」を同じく1,000円で発売しているが、その時は、すぐに売り切れたそうで、SHM-CDの注目度の高さが分かる。
しかし素材を変えただけで、本当に音質が向上するのだろうか? 実際、インターネット上をSHM-CDで検索すると、「確かに高音質」、「音は違うが高音質とは言えない」、「全く変わらない」、など、様々な感想や意見が書かれていて、万人がその効果を認めているわけではないことが分かる。また多くの人が色々な実験や分析を行っていて、記録されているデジタルデータはビット単位で同じことが分かっている。
なお、「SHM-CDは、通常版とマスターが違う」とか「SHM-CDは、通常版とスタンパーが違う」などと書かれていることがあるが、それは嘘、あるいは不確かな噂であり、メーカーもその辺を意識しているのか、今回のサンプラーの雑誌広告などでは「同じスタンパーを使っている」と明記している。同じスタンパーを使っている以上、違う音が鳴れば、それは素材の差ということになる。
まず「これがSHM-CDだ! ロック/ソウル/ブルースで聞き比べる体験サンプラー」を聴き比べてみたが、何となく音が違うように思えるが、確信が持てない。思い込みを考慮して判断すれば、「同じ」と言わざるを得ない感じだ。ところが、次に「これがSHM-CDだ! ジャズで聞き比べる体験サンプラー」を聴き比べてみると、明らかに音が違う。SHM-CDの方が空気感というのか、音に奥行きと臨場感があり、よりナチュラルでアコースティックな感じがする。CDというよりアナログレコードに近い感じだ。
と言っても、耳で聞いている限りそれは主観以外の何ものでもない。そこで通常版とSHM-CD版を同じパソコンで再生し、その音声出力がスピーカから出力される直前で横取りしてソフトウェア的に録音してみた。その波形データを比べてみると、確かにところどころ微妙に違っている。
単純に言えば、波形データに違いあるというのは、音量に違いがあるということだ。波形が所々違うということは、楽曲の特定の場所でなっている楽器の音量が違っていると考えられる。波形データをつぶさに分析すれば、どの楽器で音量が違っているのか分かるだろう。そこから特定の周波数を持つ楽器の音量が引き上げられた(あるいはその逆)ことも分かり、結果、SHM-CDが持つある種の再生特性も知ることができるはずだ。
しかし、そこまでやる時間がないので、手っ取り早く波形データをスペクトラム分析してみると、どうも中音域では厚みが増しているが、極端な低音と高音は薄くなっているように感じられる。もっと徹底的に調べてみたいが、とりあえずはSHM-CDは通常のCDと音が違うということが分かったのでここまでにしておく。
なおCD-Rの説明でも書いたが、もともとCDは素材を変えれば音が変わることはよく知られており、当たり前のことだから、SHM-CDと通常のCDの音が違うからと言って、即SHM-CDの方が高音質ということにはならない。そこで、難しいのではあるが、耳で聞いた感じから、SHM-CDの特徴を説明してみよう。
前述の通り、「これがSHM-CDだ! ジャズで聞き比べる体験サンプラー」を聴いてみると、空気感というか臨場感が通常版より高まっているように思える。誤解を恐れずに書けば、ホワイトノイズのような雑音が増えたような気がするのだ。
宅録をやっているアーティストなら、マスタリングの際に、中音域の周波数帯にあるノイズを嫌って中音域を下げると音が痩せていく、という現象を経験していることだろう。かといって、中音域を上げていくとノイズが増加する。あるいはデジタルレコーダを複数使っているアーティストなら、R-09HRはクリアな音で録音されるが、MR-1だと全体にざわざわしたノイズまで拾って録音してしまう、という感覚を知っているだろう。しかしその臨場感では、MR-1の方が圧倒的に上だ。あるいはギタリストなら、アンプのボリュームを最大にするとノイズが乗り始めるが、その状態でギター側のボリュームとトーンを調整することで、より厚みのある暖かい音を出すテクニックについて読んだり、聞いたり、実際に実践したりしていることだろう。SHM-CDの音もそんな感じのノイズが乗っており、それがナチュラルでリアルな雰囲気を生み出している。
これはジャズやクラシックなどアコースティック系のアーティストにとって重要な事実だろう。なぜ「これがSHM-CDだ! ロック/ソウル/ブルースで聞き比べる体験サンプラー」では、この感じがしないのか、ということは、想像するしかないが、ロックなどでは元々の音源に「空気感」というものが定着されていないものと思われる。これは録音方式やマスタリングの方向性にも関係しているのだろう。仮に小さなライブハウスで簡単な設備と機材で録音したような音源ならば、ロックであってもジャズと似た結果になっていたのかも知れない。
なおSHM-CDの話をすると、「明らかにCDより高音質のSA-CDやDVD-Audioがあるではないか」と言う人がいるが、それは全く違う話だ。SHM-CDは、普通のCDプレイヤで再生できる点こそが重要であり、SA-CDやDVD-Audioと比較することに意味はない。
SHM-CDがそれなりにCDの音質を向上させてくれるのだとして、問題は、インディがそれを自由に使えるようになるか、ということだが、今のところCD-Rに採用されるという話は聞いたことがない。なお、SHM-CDの対抗馬としてHQ-CDというものも登場している。近い将来、このどちらかがCD-Rで流通するようになることに期待したい。
これはためになる、佐野元春氏のブロガーミーティング
07年11月01日15:13
本来、indierevolution.jpでは、他のブログや特定のアーティストのウェブページへ参照のためだけのリンクを貼ることはしないのだが、先日行われた「佐野元春
ブロガーミーティング」の報告だけは、無視することができなかった。他のブログでも紹介されていると思うが、ナタリーが詳細だったので、リンクさせていただく。ここで語られている内容は、アーティスト、クリエータ、ソングライター、プロデューサ、エンジニア、マーケッタを問わず、プロ、アマ、メジャー、インディを問わず、音楽を制作するすべての人に有意義なものだ。音楽とは誰のものなのか、また、誰のために音楽を作るのか、とう問いに対する、一つの、そして重要な回答でもあると言えよう。
The Eaglesの新譜が発売間近
07年10月16日06:30
ここのところ、Radiohead、Prince、Paul
McCartney、Madonnaと、メジャーレコード会社を離れる動きが加速化しているが、今月末にWal-Martだけ(The
Eaglesの公式ページでも販売されるようだし、Wal-Martと流通提携している他のストアにも並ぶようだ)で発売になるThe
Eaglesの新譜も詳細が決まって来たようだ。長らく曲数と価格は未定だったが、全20曲で、$11.88(ダウンロードは$10.88)になったらしい。ここまで来ると、すでに新しい時代は始まってしまったことを実感せざるを得ない。レコード会社は、長らく、アーティストの発掘と育成、プロモーション、そしてCDの流通が仕事と言い張っており、育成とプロモーションも請け負うことで、アーティストに対して強い立場を堅持し続けて来た。
しかし、よく考えてみると、アーティストの発掘や育成は、もう数十年行われていない気がする。確かにレコード会社は、プロモーションに莫大な予算を計上しているように見えるが、それは元が取れることが分かっているメジャーなアーティストに対してだけで、その他大勢については、プロモーションなど格好だけというのが実情だ。逆に、今やインディアーティストがインターネットで見出され、インターネット上にコミュニティが構築され、アルバムやライブのプロモーションもインターネットで行われる時代だ。するとレコード会社の仕事は、CDの流通しか残らなくなる。それさえも売り上げが毎年落ち込んでおり、アーティストの活動に対する影響力は低下の一途をたどっている。
こうなると、もうレコード会社との契約が本当に必要なのか、疑問を持つアーティストが続出するのは当然だ。特に、逆説的だが、レコード会社の恩恵にあずかりやすい、メジャーなアーティストこそ、レコード会社なしでも十分に活動できる環境が整いつつある。ちょっとお金を持っているWal-martやStarbucksなどが、アーティストの意思を尊重する独自のレーベル機能を提供し始めれば、アーティストに取ってはメジャーなレコード会社との契約を更新する必要は無くなる。
いくらレコード会社の影響力が低下したとは言え、アーティストがアルバムを録音し、プレスし、CDを流通させ、デジタル販売も行うには、そこそこお金もかかる。メジャーなアーティストがメジャーレコード会社を離れたと言っても、誰かがそうした仕事をしなければならない。そこで中小のレーベルや、異業種から参入して来る新世代のレーベルにビジネスチャンスが巡って来ることが予想できるのだ。
インディレーベルも積極的にインターネット時代のプロモーションスタイルに挑戦し、早い内にノウハウを身につけることが重要だ。
しかし、よく考えてみると、アーティストの発掘や育成は、もう数十年行われていない気がする。確かにレコード会社は、プロモーションに莫大な予算を計上しているように見えるが、それは元が取れることが分かっているメジャーなアーティストに対してだけで、その他大勢については、プロモーションなど格好だけというのが実情だ。逆に、今やインディアーティストがインターネットで見出され、インターネット上にコミュニティが構築され、アルバムやライブのプロモーションもインターネットで行われる時代だ。するとレコード会社の仕事は、CDの流通しか残らなくなる。それさえも売り上げが毎年落ち込んでおり、アーティストの活動に対する影響力は低下の一途をたどっている。
こうなると、もうレコード会社との契約が本当に必要なのか、疑問を持つアーティストが続出するのは当然だ。特に、逆説的だが、レコード会社の恩恵にあずかりやすい、メジャーなアーティストこそ、レコード会社なしでも十分に活動できる環境が整いつつある。ちょっとお金を持っているWal-martやStarbucksなどが、アーティストの意思を尊重する独自のレーベル機能を提供し始めれば、アーティストに取ってはメジャーなレコード会社との契約を更新する必要は無くなる。
いくらレコード会社の影響力が低下したとは言え、アーティストがアルバムを録音し、プレスし、CDを流通させ、デジタル販売も行うには、そこそこお金もかかる。メジャーなアーティストがメジャーレコード会社を離れたと言っても、誰かがそうした仕事をしなければならない。そこで中小のレーベルや、異業種から参入して来る新世代のレーベルにビジネスチャンスが巡って来ることが予想できるのだ。
インディレーベルも積極的にインターネット時代のプロモーションスタイルに挑戦し、早い内にノウハウを身につけることが重要だ。
Nine Inch Nailsに見るインディの必然性
07年09月21日06:20
すでにご存知の向きも多いと思うが、Nine Inch NailsのTrent
Reznorは、彼らのアルバムYear
Zeroのオーストラリアでの定価が34.99豪ドル(3,500円程度)に設定されたことで、今年5月に、自身のブログを通じてレコード会社UMG(ユニバーサル)に対して文句を言っている。レコード会社が自ら招いた苦境を消費者から搾り取ることで乗り切ろうとする考え方は間違いだというわけだ。オーストラリアは日本同様に、英米よりもCDが高いが、この価格設定は、多分、最高値の部類だ。しかも5月に行われたこの抗議に対して、UMGの幹部は、コアなファンはいくらでも金を払うんだからいいんだ、といった回答をしたと伝えられている。
そのTrentが、この9月16日にシドニーのホーデーンパビリオンで行われたNine Inch Nailsのライブで、観客に向かって、レコード会社が消費者から搾取し続ければ音楽は盗まれて当然だ、というニュアンスで「俺たちのアルバムをどんどん盗んで友達に配れ、そして盗み続けろ(Steal it! Steal, steal, and steal some more and give it to all your friends and keep on stealing.)」と煽動した。その怒りの大きさが計り知れる事件だろう。なお一部の報道で「(CD)を盗め」と言ったとされているが、彼の過去の「レコード会社が消費者から搾取を続けるから、音楽を盗むファンが出て来ても仕方ない」といった発言から推すと、CDを万引きして配れと言ったのではなく、P2Pで音源を配りまくれ、と言ったと考えるのが妥当だろう。
この5月の騒動でも、ファンから搾取することになるマキシシングルはもう出さないと言っているし、その後の一連の流れから、Nine Inch Nailsが遅かれ早かれUMGを離れ、インディレーベルでの活動に移行するものと考えられる。
レコード会社がアーティストの意向を無視して、アーティストと全面戦争になった例は、PrinceやGeorge Michaelの例を出すまでもなく、日常茶飯事だ。しかし、以前なら世界的な成功にはメジャーレコード会社との契約は必須だったが、今は時代が違う。ファンを大事にし、ライブを活動の中心に据えるなら、そこにインディたる必然性が生まれる時代だ。日本でも、夢はメジャーデビューというインディが多いようだが、この機会に一度、インディとしての活動の真の意味を見つめ直して欲しいものだ。仮に今見つめ直さなくても、海外では、時代がインディの方を向いていることは事実で、遅かれ早かれ日本でもインディのパラダイムシフトが起きることは避けられないから、否応無しにインディの再定義は迫られることになる。
そのTrentが、この9月16日にシドニーのホーデーンパビリオンで行われたNine Inch Nailsのライブで、観客に向かって、レコード会社が消費者から搾取し続ければ音楽は盗まれて当然だ、というニュアンスで「俺たちのアルバムをどんどん盗んで友達に配れ、そして盗み続けろ(Steal it! Steal, steal, and steal some more and give it to all your friends and keep on stealing.)」と煽動した。その怒りの大きさが計り知れる事件だろう。なお一部の報道で「(CD)を盗め」と言ったとされているが、彼の過去の「レコード会社が消費者から搾取を続けるから、音楽を盗むファンが出て来ても仕方ない」といった発言から推すと、CDを万引きして配れと言ったのではなく、P2Pで音源を配りまくれ、と言ったと考えるのが妥当だろう。
この5月の騒動でも、ファンから搾取することになるマキシシングルはもう出さないと言っているし、その後の一連の流れから、Nine Inch Nailsが遅かれ早かれUMGを離れ、インディレーベルでの活動に移行するものと考えられる。
レコード会社がアーティストの意向を無視して、アーティストと全面戦争になった例は、PrinceやGeorge Michaelの例を出すまでもなく、日常茶飯事だ。しかし、以前なら世界的な成功にはメジャーレコード会社との契約は必須だったが、今は時代が違う。ファンを大事にし、ライブを活動の中心に据えるなら、そこにインディたる必然性が生まれる時代だ。日本でも、夢はメジャーデビューというインディが多いようだが、この機会に一度、インディとしての活動の真の意味を見つめ直して欲しいものだ。仮に今見つめ直さなくても、海外では、時代がインディの方を向いていることは事実で、遅かれ早かれ日本でもインディのパラダイムシフトが起きることは避けられないから、否応無しにインディの再定義は迫られることになる。
ugayatvの第19回が公開
07年08月23日16:59
インフォバーン社の月刊誌サイゾーの2006年4月号に掲載されたオリコンに関する記事の情報提供者でしかないジャーナリスト、烏賀陽氏を、オリコンが名誉毀損で訴えた民事裁判について、烏賀陽氏本人がビデオで解説をするugayatvの第19回、「不可解な訴訟のせいでオリコン株価暴落」がこの17日に公開された。indierevolution.jpでは、この裁判にずっと注目してきた。それは言論封殺とか、乱訴とかそう言った権利や法律の問題としての側面に興味があるからではない(そう言う問題は、裁判所で自ずと結論が出ることだから)。音楽チャートの仕組みそのものについて常々疑問を持っているからだ。音楽に限らないが、チャートの多くは、操作されている。それは厳然たる事実で、「独自」の調査とか係数とか判断といった言葉で説明されている。チャートというのは、総合的に市場の動きを表す必要もあるので、独自の調査や過去の経験、統計的にはじき出された係数などを使って操作することは、必ずしも悪いことではない。問題は、今回のように、本来民事訴訟の相手にはならない情報提供者だけを訴え、文句を言うものは社会的に抹殺する、という態度をあからさまに見せる会社のチャートが、信頼できるものなのか?、という点だ。実際、この裁判が始まってから、オリコンの株価は急落している。オリコンの多角化戦略の失敗が見え始めていた時期でもあるので、裁判だけで株価が下がったとは思わないが、裁判を続けることで信用を失い続けていることは事実だろう。このような裁判を続ければ、総合的に判断されているはずのチャートも、どこか恣意的に操作されていたのではないか、という疑問が出るのは当然だ。メジャーなメディアでは、全く扱われない訴訟なので情報が少ないが、ネットを検索すれば、インディの皆さんも、今一度チャートというものについて考える機会となる様々な資料や意見が見つかるだろう。