デジタル販売

SpinApp Japanがカバー曲のライセンス購入代行を開始

インディミュージシャンでもミュージックダウンロードカードが作成できるFizzKicksを提供するSpinApp Japanが、カバー曲を販売するためのライセンスの強制許諾を取得する米国のサービス、EasySongLicensingと提携し、海外でカバー曲をデジタル販売するために必要なメカニカルライセンスの日本語での購入代行を開始した。

FizzKicksはもとより、CD BabyやTuneCoreなどアグリゲータを使って海外でカバー曲を販売しようと考えているインディで、英語が得意でない場合は検討してみたら良いだろう。

ダウンロードカードのFizzKicksがアップグレード

インディ向けミュージックダウンロードカードのサービスを提供するFizzKicksがアップグレードされた。

これまで正式な発表がなかったので取り上げなかったが、実は2014年の11月には新しいシステムが稼働しており、すでに新しいシステムで動作するカードも使われている。

2014年の11月22日には、米ニューヨークの
Robin's Egg Blueのジャパンツアーで、当日のライブ音源が翌日にはダウンロードできるカードがチケットとして販売され成功したようだ。

新システムは、後述するように多くの点が旧システムと異なるため、旧システムのアーティストアカウント、コンテンツ、ダウンロードカードなどは新システムに移行できない。旧システムは、URLが若干変更されたが当面は並存して行くということで、若干の混乱はあっても大きな問題は起きないだろう。

旧システムを利用していたアーティストが新システムを利用するには、新たにアカウントを作成してコンテンツもアップロードし直す必要がある。その際には、可能な限り旧システムと同じアカウント情報で登録した方が無難だ。

新システムの主な変更点は次の通り:

1)旧システムで使われていたFlashは使われていない:Flashを排除し、HTML5およびCSS3を採用したことで、iPhoneなどのiOS端末でも利用できるようになった。なおInternet Explorerについてはブラウザ側の問題なのか、後述するFanBoxが正常に表示されないようだ。

2)ダウンロードしたコンテンツはクラウドストレージに保管:ファンがコンテンツをダウンロードしようとすると、電子メールアドレスの入力を促されるが、そのアドレスで専用のFanBoxと呼ばれるクラウドストレージが作成される。コンテンツはまずそのFanBoxに保管される。パソコンやAndroidからFanBoxにログインすれば、いつでも保管されているコンテンツをダウンロードできる。またパソコン、Android、iOS端末でログインして、オーディオをストリーミング再生することもできる。

3)ハイレゾ音源のアップロードが可能:WAVやFlacなどのハイレゾ音源をアップロードすると、自動的にMP3などのファイルも生成されるので、ファンは使っている環境に合わせた品質のファイルを指定してダウンロードすることができる。

4)ダウンロードコードだけを購入可能:カード印刷を発注せずにダウンロードコードだけを注文して、自分でポストカードに印刷したりメールで送付することができる。

5)カードにQRコードを印刷可能:スキャンすると該当するダウンロードコードが入力された状態でアーティストページが開くQRコードを印刷することができる(有料オプション)。

6)一つのアカウントで複数アーティストを管理可能:レーベルなどが複数のアーティストページを作成したい場合、作成したアカウント内にアーティストアカウントを作成して管理することができる。

7)FacebookやSongKickと連動:Facebookのアーティストページからニュースを自動転載したり、
SongKickにアーティストアカウントがあればライブ情報を自動転載できる。SongKickは日本では普及していないが、ライブを盛んに行ってチケットをオンライン販売しているアーティストは、この機会にSongKickを利用するのも面白いだろう。

次のURLに基本的な使い方が掲載されている:
https://fizzkicksjapan.zendesk.com/hc/ja/articles/203970795

SoundCloudがOn SoundCloudを発表

クリエータが、自作の楽曲やPodcastなどのオーディオ作品をアップロードして自由に公開できるSoundCloudが新しいパートナープログラム、On SoundCloudを発表した。

On SoundCloudは、従来の無料およびProアカウントにPremierアカウントを追加したもので、現在SoundCloudを利用しているクリエータには直接影響しない。従って、特に何もしなくても良い。

新たに追加されたPremierアカウントは、SoundCloudに待望されていた広告ベースのコンテンツ収益化を目的としている。

現時点では、米国でのみ展開され、かつPremierアカウントには、SoundCloudコミュニティ内の活動状況を基に選ばれたクリエータだけが招待される仕組みになっている。いずれは一般に開放されると共に各国へ拡張する予定だ。

どのようなコミュニティ内の活動が評価に繋がるかは発表されていないので想像するしかないが、グループへのトラックの追加、他のクリエータのフォロー、他のクリエータの作品へのコメント、ソーシャルネットワークでのコンテンツの共有などが考えられる。

なお、当たり前の話だが、SoundCloudで横行している著作権を侵害したコンテンツをアップロードしているクリエータは、Premierアカウントに招待されることもないし、アカウントを取得することもできないだろう。

一部のクリエータは、SoundCloudを無許可のリミックスやPodcastを自由にアップロードできる場所と考えているふしがあり、数年前に利用規約が改定されて著作権を侵害するコンテンツの排除が始まった際には、逆ギレして反発する利用者も少なくなかった。

収益化を本格的に進めるには、主要なレコード会社やレーベルと包括契約を結ぶだけでなく、著作権を侵害するコンテンツを排除する機構を導入する必要があり、いずれにしろ近い内に大規模なテコ入れが行われるだろう。

当初の勢いは失ってしまったように見えるSoundCloudが、時代の寵児に復活できるかしばらくは目が離せない。

日本でもiTunes Matchを開始

すでにご承知とは思うが、米国に遅れること約2年半、やっと日本でもiTunes Matchが使えるようになった。

iTunes Matchの機能については、ネット上のあちこちで解説されているので検索して調べて欲しい。

インディミュージシャンにとって重要なのは、iTunesで販売されている楽曲がiTunes Matchによってオンディマンドストリーミング再生される度に小額ながら使用料が支払われる点だ。

使用料は、ユーザがiTunes Matchの購読料として支払った総額を基に分配される。そのため現状の使用料は、微々たるものだが、理論上はユーザ数が増えるとアーティストへの支払額も増えることになる。

オンディマンドストリーミングで使用料が支払われるのは、例えばSpotifyと同じだ。使用料が小額なのも、Spotify同様だ。

しかしiTunes Matchには、Spotifyと大きく異なる点がある。それは、ユーザがiTunes Storeで購入したトラックでなくても、iTunes Storeに掲載されているカタログに同じ曲があれば、それもストリーミング再生の使用料支払いの対象になる点だ。

つまり、まずiTunes Storeでアルバムを発売し、その後、ファンに同じアルバムを無料で配った場合、そのユーザがiTunes Matchを使ってそのアルバム内の楽曲をストリーミング再生する度に使用料を受け取ることができるようになるのだ。

楽曲を配れば配るだけiTunes Matchの利用者に楽曲が届く可能性が高くなり、使用料を受け取れる確率も上がる。

無料で配った楽曲が売り上げをあげる可能性がある、まったく新しい収入源の登場というわけだ。

iTunes Storeでアルバムを発売してもなかなか売れないと嘆いているインディは、そのアルバムをひたすら無料で配りまくってみるのも、何でも自由に試せるインディならではの実験と言えるだろう。

Tunecoreの契約改訂問題

最近、米Tuncore(日本のTunecore Japanではありません)が2013年12月12日に行ったPublishing Administrationオプションの契約内容改訂に起因した問題が、次のページなどで指摘されています:

An Artist Finally Gets the Guts to Take on TuneCore…

INDMusic is ripping musicians off w/Tunecore and Content ID

詳細は省きますが、
Publishing Administrationオプションを申し込んでいると、自動的に自分の曲がYouTubeのContentIDシステムに登録されてしまい、YouTubeからの売り上げがTuneCoreとINDMusic経由で徴収されてしまうというものです。

Tunecoreでは、アーティスト自身のYouTubeチャンネルを対象から除外するためのオプションを用意しているので、多くの登録アーティストにとって大きな問題にはならないでしょう。

しかし、この契約内容改訂について、次のような問題が指摘されているわけです:
  1. 契約改定についてアーティストに事前の通知がなかった。
  2. 自分のチャンネル以外は除外できないので、第三者が自分の曲を使った場合は、売り上げがTunecore/INDMusic経由で徴収される。

契約内容改訂が気に入らない場合は、
Publishing Administrationオプションを解除することもできます。

米Tunecoreを利用しているアーティストは、自分の契約内容について念のため調べておいた方がよいかも知れません。

「俺は、メチャクチャ怒っているので、このメールを書く」を追加

CD Baby DIYミュージシャンブログに、「俺は、メチャクチャ怒っているので、このメールを書く」、を追加しました。

Gumroadが全銀システムでの振り込みに対応

自分の楽曲を自分のウェブサイトやTwitterなどを介して直接ファンに販売できるGumroadが、アーティストに対する売り上げの支払いで全銀システムの口座振り込みに対応した。

Gumroadのユーザは、設定画面で自分の銀行口座情報を入力するだけで良い。あとは、売り上げが$100に達すれば、従来通り2週間毎の金曜日に、自動で振り込まれる。なお、アーティスト側には振込手数料は発生しない。

Gumroadでは、当初、PayPalアカウントが必須だったが、今回の変更でPayPalが必須ではなくなった。その敷居は、かなり下がったと言えるだろう。

オンラインで作品を販売したいが、既存のストアなどを使わず、できるだけ自分で販売したいと考えるなら、Gumroadは、有効な選択肢の一つになるはずだ。

YouTubeがライブストリーミングの制限をさらに緩和

YouTubeは、そのライブストリーミング機能、YouTube Liveの利用条件を従来の購読者1,000人以上のチャンネルから100人以上のチャンネルに緩和しました。

実際に利用可能になるまでまだ数週間はかかりそうですが、これでインディアーティストも少し努力して購読者を増やせば、YouTube Liveが利用できるようになるでしょう。

なお、YouTube Liveを使うにはアカウントのステータスが良好でなければなりません。「ステータスが良好」とは、著作権侵害の警告を受けておらず、かつ動画がすべての地域でブロックされていない状態を指します。

同時にYouTubeで動画に外部リンクを埋め込むことができるようになったので、YouTube Liveからも外部のストアへ誘導することが可能になると考えられます。

Apple iRadioのインディ向け使用料は$0.0013

Digital Music Newsによれば、Appleがこの秋にも開始するネットラジオサービス、iRadioのインディ向け使用料は、1ストリーミング毎に$0.0013が提示されているようだ。

なお、メジャーアーティストの使用料は別途交渉されているので、この金額とは異なる。

music.jp streamがサービス停止を発表

オンデマンドストリーミング配信サービスであるmusic.jp streamが2013年6月30日あるいは8月31日でサービスを停止するそうだ。

理由については「既存アプリケーションのシステム面における課題解決と、フリーミアムモデルの課題解決が難しい」ということなので、推測するにユーザ数が期待したほど増えなかったか、そのほとんどが無料のフリーメンバーのため、単純に維持運営が難しいか、今後の開発が望めないということなのだろう。

どうしても海外勢が注目されがちななか、国産のサービスとして期待していただけに残念だが、新しいサービスが軌道に乗るのはなかなかに大変ということだろう。

Peter Framptionのツアー音源をダウンロード販売開始

先月末にここに書いたとおり、Peter Framptonの全米ツアーの全日程の音源のダウンロードカード販売が開始されているが、それらの音源がカードなしでもPayPalあるいはクレジットカードを使って購入できるようになった。

詳細は明らかではないが、ライブへ行ってカードを買えないファンやカードを買い逃したファンもライブ音源を購入したいのは当たり前で、ダウンロード販売が始まるのは自然な流れだろう。

今回Peter Framptonが採用したFizzKicksというダウンロードカードサービスの面白いのは、ダウンロードカードがなくても通常のオンラインストアとして機能する点だ。

これにより、例えば1曲を無料ダウンロードできるカードを配ってファンをサイトへ誘導し、そこで他の曲の購入を促すということも可能になるだろう。

Peter Framptonがツアー音源をダウンロードカードで販売

Show Me The WayやI’m In Youなどのヒット、北朝鮮拉致被害者の横田めぐみさんに捧げられた曲などで、日本でも広く知られるPeter Framptonが、2013年の全米ツアー、Frampton's Guitar Circusの各ステージを録音した音源をデジタルダウンロードで提供すると発表した。

面白いのは、これらの音源が、ツアー会場で販売されるダウンロードカードで提供される点だ。クレジットカードなどを使ってオンライン購入することはできないので、実質上、ライブを観に行ったファン限定の音源となる。

音源は、各日程毎にアルバム化されており、カードを購入したファンがパソコンで
ダウンロード用サイトを開き、好きな日程のライブアルバムを1ヶだけ選択してダウンロードする仕組みだ。

音源は、ライブ終了後72時間以内(Peter Frampton自身は、インタビューで48時間以内と回答している)にダウンロード用サイトに随時アップロードされていく。

ツアーの全日程を音源として提供すると言うアイデアも注目に値するが、1種類のカードで複数あるライブアルバムから好みのアルバムを選んでダウンロードするというやり方も興味深い。

と言うのも、通常、ミュージックダウンロードカードというと、iTunesカードのようにストアで販売されているコンテンツなら何でも買えるプリペイドカード方式か、LPに付いているような特定のコンテンツだけがダウンロードできる方式の2種類が主流だからだ。

1種類のダウンロードカードで、特定のアーティストのコンテンツから好きなものが選べるというやり方は、日本ではほとんど見ない。

今回のダウンロードカードでは、これをダウンロードカードサービスであるFizzKicks.comのクレジット方式というカード形態を採用して実現している。

クレジット方式では、カードに指定されたクレジット数分だけ、特定のアーティストのダウンロードページからファンが好きなコンテンツを選んでダウンロードできる。つまり特定のアーティストだけを対象にしたプリペイドカードのような感じだ。

今回のカードの場合、カードに設定されたクレジット数は1クレジットで、各アルバムのダウンロードに必要なクレジット数も1クレジットとなっている。アルバム中の各楽曲はダウンロード不可に設定されているので、ファンは、おのずとアルバムをどれか1ヶだけ指定してダウンロードすることになるわけだ。

過去の例から考えれば、今回のツアー後に公式ライブアルバムが発売される可能性が高いが、ファンにとって、自分が観に行っていないライブを含め、ツアーすべての日程の音源が手に入ると言うのは魅力だろう。

インディアーティストもクレジット方式のカードを1種類作り、新しい音源を随時アップロードしつつ、あらゆる機会をとらえてカードを販売して、いつでもどれでも好きな音源をダウンロードできますよ、とやってみるのも面白い試みに違いない。

CD Babyが支払いに手数料を付加

CD Babyは、2013年6月6日から、売り上げをアーテイストのPayPalアカウントに振り込む際、毎回$1.50の手数料を取ると発表した。

これは、PayPal経由での支払いに対して、CD BabyがPayPalに手数料を払う必要があるためだ(これまでもCD Babyは、PayPalに手数料を支払っていた)。

日本のアーティストには、事実上PayPalでの支払い以外に選択肢がないので、今後は、支払いの対象額をできるだけ引き上げるなどして手数料を抑える工夫が必要になるだろう。

CD Babyがロスレス音源の販売を開始

CD Babycdbaby.comでダウンロード販売する音源形式として、従来のMP3 200kbpsに加えてFlacとMP3-320の扱いを開始した。

ファンがcdbaby.comで楽曲を購入する際、どの音質のファイルをダウンロードするか指定することができる。

楽曲を販売しているアーティストは、特に設定を行う必要はない。

なお、MP3-320は、一般にCDと聴き分けは困難とされる320kbpsのMP3で、MP3としては最高音質となる。

Flacは、WAVをロスレス圧縮したもので、CD品質でありながら、WAVよりファイルサイズが小さいのが特徴だ。

iTunesなど、Flacを直接再生できないプレイヤもあるが、Flacを再生したり、WAVやMP3に変換するフリーウェアもたくさんあるので、とにかく高音質を求めるならFlacを選ぶのが得策だ。

ハイレゾ音源に対する注目度は、日本だけでなく欧米でもますます高まっているので、これは自然な流れといえるだろう。オンラインストアは、みなハイレゾ音源を扱うようになる日も近いに違いない。

CD BabyでiTunesのPre-saleが可能に

CD Babyを使ってiTunes Storeで楽曲を販売する際、Pre-sale(予約注文)を設定することができるようになった。

まず、Pre-saleは、CD Babyにアルバム登録する際に設定した発売予定日が30日以上先の場合にだけ設定が可能になる。

発売予定日の4週間前から1週間前までの任意の日付をPre-saleの開始日に設定できる。

Pre-saleを設定すると、その開始日からiTunes Storeでの予約注文が可能となる。予約注文したファンは、発売開始と同時に自動でダウンロードが可能になる仕組みだ。

アーティストに取ってPre-saleが意味をなすのは、ある程度のファンベースがあり、発売日までに一定の数の予約注文が見込める場合だ。

これにより予約注文分が発売日のチャートに反映して、チャートの上位に登場しやすくなるのだ。

逆に言えば、予約注文してくれそうなファンベースを持たないアーティストに取っては、Pre-saleは、あまり重要ではない。

iTunes Storeでのランキングをプロモーションに有効活用したい場合は、Pre-saleを上手に利用する発売計画を立てるとよいだろう。

ダウンロード販売で音源が音飛びしたりする

時々、「CD Babyなどのアグリゲータ経由でiTunes Storeなどのデジタル販売サービスに音源を転送すると、音飛びしていたりする。しかし、アグリゲータでは、それを修正してくれない」といった相談が来ることがある。

詳細は、個々の音源に当たってみないと分からないが、このようなケースでは、大体、オリジナルの音源の「音量」がでかすぎるのが原因だ。

このような問題が起きた音源を波形編集ソフトで開いてみて、最大レベルが0dbとかギリギリになっていたら、iTunes Storeなどのデジタル販売サービス側ではほぼ確実に音飛びすると思ってよい。

最近では、コンプレッサなどを使って音源の最大レベルを0dbにノーマライズするアーティストが多いし、それを自動で行うソフトウェアもある。

ところが、これをやってしまうと、オリジナル音源(多くの場合、WAVやAIFF)では問題がなくても、MP3やAACに変換するときに劣化が起きるのだ。結果として、音飛びのような状態の音源が販売されることになる。

これは、アグリゲータでもデジタル販売サービスでも修正はできない。

なので、iTunes Storeなどで販売するつもりなら、レベルには少しでよいので余裕を残して編集するように注意しておこう。

CD BabyがMP3販売の手数料を改訂

CD Babyが同社のオンラインストアでのMP3ダウンロード販売の手数料を従来の25%から9%に引き下げた。

iTunes Storeなどのデジタル流通パートナー経由の売り上げに対する手数料は、従来から9%なので、統一した形だ。

この背景には、ダウンロード販売サービスとして最近台頭している
Bandcampの手数料15%(年間$5,000以上売り上げれば10%)に対抗する意味もあるはずだ。

ダウンロード販売市場の競争も激化しつつあり、価格競争がはじまったということだろう。

米AmazonがAutoRipサービスを開始

米Amazonは、同社から対象CDを購入すると、同時に無料でMP3音源(256Kbps)が入手できるAutoRipと呼ばれるサービスを発表しました。

これは、AutoRipロゴが付いた音楽CD(AutoRip CD)を購入すると、Amazon MP3で購入した音源同様に該当アカウントのクラウドストレージにMP3音源が保存されるというもの。

しかも、AutoRip CDであれば1998年まで遡って、購入したCDのMP3音源が無料で提供される。

なお、CDの購入時点でMP3版が用意されるため、CDが届く前に、アカウントにログインしてウェブブラウザか同社のCloudPlayerアプリで再生可能になる。

現時点では、メジャーなものを含め、50,000点以上のCDがAutoRip CDとしてカタログされている。

ダウンロード販売では、物理的な媒体が手元に残らなくて味気ないと考える向きには嬉しいサービスだろう。

CDがどんどん売れなくなる中、AutoRip CDの売り上げがどのように推移するか、今後注目したい。

なお、残念ながら日本のAmazonでは、米Amazonが昨年始めたiTunesライブラリ内の曲を自動で用意するインポート機能同様に、このAutoRipも提供されないようだ。

CD Babyがシングル登録料金値上げを発表

CD Babyが2013年2月1日から、シングルの登録料金を現在の$9.95から$12.95に値上げすると発表した。

登録料金なので、すでに登録済みのシングルには関係ない。CD Babyには、年間契約もないので、あくまで上記の日付以降に登録するシングルだけに関係する。

CD Babyでは、この登録料金の値上げで新たなツールを開発するリソースが確保できる、としている。

これに伴い、日本でシングル登録料金を支払う場合の料金も、現在の1,800円から2,200円に値上げとなる。

FizzKicksがシステムをアップグレード

ダウンロードカードの話題が続いて恐縮だが、インディでもダウンロードカードが制作できるFizzKicksが、システムをアップデートして、次の新機能を追加した:

  • ダウンロードコードにダウンロード開始日と有効期限を設定可能
  • アルバム用カードの場合、ダウンロード可能回数を指定可能

これにより、当日のライブ音源をダウンロードできるカードをライブ会場で販売する場合、あらかじめダウンロード開始日を少し先の日付にしておけば、それまでゆっくりと音源を編集してアップロードすることが可能になる。

有効期限については、面白い提案が
FizzKicksのFacebookページにいくつか書かれているので、参照して欲しい。

ダウンロード可能回数は、複数回にしておけば、パソコンや回線品質の問題でダウンロードに失敗しても再度ダウンロードが行えるので、エラー対策にもなる。

なお、この新機能は、2012年11月25日以前に印刷されたカードには、適用されないので注意が必要だ。

EXILEが新譜をダウンロードカードで販売

エイベックス・マーケティング(株)は、EXILEのベストアルバム「EXILE BEST HITS -LOVE SIDE / SOULSIDE-」と、EXILE ATSUSHIのニューシングル「MELROSE ~愛さない約束~」をパソコン、Android、iOS端末でダウンロードできるミュージックカードとしても販売開始した。

ダウンロードカードは以前から流通しているし、ここでも何度か取り上げたが、今回の「ミュージックカード」が新しいのは、俗にPOSアクティベーションと呼ばれる方式を採用したことだ。

POSアクティベーションは、例えば、コンビニでiTunesのプリペイドカードを買った場合、レジを通すまではコードは無効だが、レジを通すとコードが有効化される処理だ。

最近では、Nintendo 3DS用ゲームのダウンロードカードでも採用されているので、ご存知の向きも多いだろう。

今回のミュージックカードは、このPOSアクティベーションを採用した日本初のダウンロードカードなのだ。

レジを通るまでコードが無効なため、万引きしてもダウンロードはできない。またPOSアクティベーションした時点でシステムに売り上げが計上されるので、小売店側がカードを「仕入れる」必要がない。売れるまでは、委託販売のような状態なのだ。

今回のカードでは、上限回数は確認できていないが、POSアクティベーションがかかってから(つまり店頭で購入してから)30日間なら、何回かダウンロードができるので、複数の端末でそれぞれダウンロードを行うことができるようだ。

スマートフォンでは、曲や画像を単独でいちいちダウンロードする必要があるが、パソコンの場合は、一括ダウンロードを選べば、すべてのファイルがZipアーカイブに保管された状態でダウンロードできる。

ダウンロードされるミュージックは、MP3と共に業界標準となっているAAC形式で、音質的にはCDに近いとされる320kbpsの高音質だ。

メジャーアーティストの新譜がダウンロードカードで発売になったことで、CDに代わる次世代のメディアを模索する新たな時代が幕開けしたと言ってよいだろう。

AmazonがAmazon Cloud Playerの提供を開始

Amazon.co.jpが遅ればせながら、Amazon Cloud Playerの日本での提供を開始した。

このサービスは、Amazon MP3ストアで購入した楽曲がAmazonのクラウドストレージ上に保存され、パソコン以外に
Android用アプリiOS用アプリを使って、パソコンを含め最大10台の端末で再生できるというもの。

特にiOS用のAmazon Cloud Playerアプリは、iTunesライブラリにもアクセスできるので、Amazon MP3ストアで買った楽曲も、iTunes Storeで買った楽曲も一つのアプリで再生が可能だ(ただし互いの楽曲をシャッフルしたり、互いに混在するプレイリストは作成できないようだ)。

これまで、インディがスマートフォンを念頭に楽曲をプロモーションする場合、Android用の標準ミュージックストアと再生環境がなかったため、どうしても買いやすく聴きやすい(つまり売りやすい)iOS端末とiTunes Storeを前面に出さなければならなかった。

その結果、膨大な数のユーザがいるにも関わらず、Android端末に対する手当が後手に回るというか、おろそかになりがちだった。

しかしAmazon Cloud Playerで、パソコンでもAndroidでもiOSでも、自由に楽曲を再生できるとなれば、今後は、Amazon MP3ストアに一本化してプロモーションしても良いかもしれない。

販売する時に、iTunesはこっち、Amazon MP3はこっちとやるより、Amazon MP3へのリンクだけ張って、Amazon Cloud Playerを使えば、パソコンでも、iOS端末でも、Androidでも聴けますよ、とした方がスマートな気がする。

余談だが、Amazon MP3ストアで複数の楽曲を一度に買うと、パソコンにダウンロード用のソフトであるダウンローダをインストールし、楽曲ファイルをまとめてダウンロードするように促される。

iOS端末のユーザは、ダウンローダのインストールやダウンロードしてiTunesライブラリにコピーするのが面倒で(実際には、コピーは基本的に自動だが)、Amazon MP3ストアを無視してきたに違いない。

しかし、今後は、目的がiOS端末にしろAndroidにしろ、スマートフォンでの再生なのであれば、パソコンへのダウンロードを促された時点でダウンロードはキャンセルしてもよい。もちろん、後でパソコンへダウンロードすることも可能なので、心配しなくても良い。

ダウンロードしなくても、楽曲はAmazonのクラウドストレージ上に保存されている。

このままだとスマートフォン側のAmazon Cloud Playerが楽曲を認識できないので、購入後にパソコンのブラウザを使ってAmazon Cloud Playerで購入した楽曲を一度認識させてやる。これで、スマートフォン側のAmazon Cloud Playerにもアルバムが表示されるようになる。こうして、パソコンに楽曲をダウンロードしなくても、スマートフォンで楽曲が再生できようになる。

楽曲を販売する側から考えると、端末による購入方法や再生環境の違いを考慮しなくてよくなるのはありがたいことだ。

Tunecore Japanに大江千里氏のメッセージが掲載

全世界のiTunes StoreおよびAmazon MP3で音源を販売できるアグリゲータ、Tunecore Japan大江千里氏からのメッセージが掲載されている。

有名アーティストでも、自ら音源を配信/販売する時代が到来したことを知るのは、感慨深いものである。

FizzKicksのFacebookページにQ&Aが追加

ダウンロードカードサービスのFizzKicksのFacebookページに、Q&Aが追加された。

なお、このQ&Aページは、Facebookアプリなので、他のFacebookアプリ同様、モバイル用のFacebookサイトでは表示されない。

スマートフォンで表示するには、ウェブブラウザでFacebookを表示し、画面下部の「デスクトップサイト」を選んで、パソコン版のFacebookサイトに移動して、タブからQ&Aを呼び出す必要がある。なお、Androidでは、「デスクトップサイト」を選んでいても、操作する度に強制的にモバイルサイトが呼び出されることがあるので、注意が必要だ。

LIVE to GOを発表

TBSラジオ&コミュニケーションズは、ライブ会場で販売/配布するダウンロードカードで、TBSラジオのスタッフが録音した当日のライブを録音したMP3音源を、ライブ終演から最短1時間でPCやAndroid端末にダウンロード可能とするLIVE to GOを発表した。

サービスの内容は、同社が赤坂BLITZで実施している
BLITZ T2Dと基本的には、同じものと考えられる。

現時点では、サービスにかかる料金が不明なので、インディミュージシャンが利用できるのか分からないが、ライブに新しい収益の機会を提供するという点で、非常に興味深い発表だ。

ライブ直後にそのライブ音源をダウンロードするカードの販売は、
FizzKicksもすでに2012年6月に実施しているので、サービスに脅威はあるが、LIVE to GOの敷居が高いと考えるインディミュージシャンは、FizzKicksに問い合わせて詳細を比較してみるのも良いだろう。

Tunecore Japanがベータサービスを開始

インディミュージシャンでも、iTunes Storeなどのデジタル販売サービスで楽曲を販売できる米国のアグリゲータ、Tunecoreの日本側サービス、Tunecore Japanがベータ版ながら登録を開始した。

ただし、現状、配信先が全世界のiTunes StoreとAmazon MP3しかない。

米国のTunecoreでは、最近注目されているSpotifyやRdio、Rhapsodyなどのストリーミング/ネットラジオのサービスを含め、多くのサービスへ配信が行なえるだけに、Tunecore Japanが同等の内容でサービスインしなかったのは残念だ。

ベータだからなのか、TunecoreとTunecore Japanが完全に連動していないのか、随時追加されていくのかなど、今のところ不明だ。

試しにTunecore Japanに登録したログイン情報でTunecoreにログインしようとしたが、アカウントは存在していなかったので、どうやら互いのサービスは連動していないようだ。

また、当初は、日本のデジタル販売サービスでの販売にも言及していたが、今のところその気配はない。ベータが取れる頃には、日本のデジタル販売サービスも追加されていることに期待しよう。

いずれにしろ日本語で使えるアグリゲータが増えるのは、インディアーティストにとってよいことだ。iTunes Storeで発売できればよいというアーティストは、試してみるのもよいだろう。

moraがリニューアルを発表

音楽配信サービス「mora」を運営する株式会社レーベルゲートは、2012年10月1日よりmoraを全面リニューアルすると発表した。

最大のウリは、ミュージックのファイル形式をDRMのないAAC 320kbpsという高音質ファイル形式に統一したことだろう。

悪名高きATRACが廃止されたことで、パソコン、Walkman、iPod、Androidなど、AACに対応する環境なら、自由に楽曲を移動したり、再生できるようになる。ちなみに、同じ楽曲を配信期間中なら、最大10回まで、10台までの端末に直接ダウンロードできる。

iOS端末では直接ダウンロードができないが、パソコンからiTunes経由で転送できるので、特に問題はない。

楽曲の数は、当初150万曲ということだが、年内に300万曲を目指すそうだ。

レーベルゲートがSONYグループのため、iTunesに楽曲提供して来なかったSONY(とそのグループ)の楽曲も、moraなら扱うことができるわけだから、いずれ、SONYおよびそのググループの現存するすべてのカタログを販売してくれることに期待したい。

iTunesにない新旧の楽曲が揃うなら、一曲250円からという、iTunesやAmazonに比べてやや割高感がある値段も受け入れられるかもしれない(ただし、iTunesも国内のメジャーレーベルの楽曲は、基本250円なので、その部分では割高感はない)。

moraが320kbpsでの発売を開始するとなると、現在256kbpsで楽曲を販売するiTunesの動向も気になるところだ。iTunesでは、さらなる高音質での楽曲販売をレコード会社と交渉しているが、これで交渉が楽になり、320kbpsでの販売も近日中に実現する可能性が高くなった。

ダウンロード販売が、320kbpsという非可逆圧縮方式での音質のひとつの頂点に達したことで、次の興味は、DSDのようなCDを超える音質が、いつダウンロード販売の主流になるかだろう。

DSDについては、再生機器がまったく普及していないし、ファイルサイズもべらぼうに大きくなるので、主流になるとしても、まだまだ先のことだと思われる。

仮にiTunesがmoraを意識し、320kbpsを超える高音質化を進めるとしても、可逆圧縮方式のApple Losslessを採用するのが順当だろう。

逆に言えば、iPodの後塵を拝してきたWalkmanがiPodに先んじてDSD対応を果たせば、ダウンロード販売の勢力図にも変化があるかも知れない。

元々ハードウェアの小型化が得意なわけだし、すでにVAIOシリーズのノートブックパソコンでDSD再生を実現したSONYなら、まったく不可能な話しではないと思う。

そんなDSD対応Walkmanという製品が市場に受け入れられなくても、モバイルで音楽を楽しむライフスタイルに再び革新をもたらそうとした事実により、落ち目のSONY人気を盛り返す力にはなるのではないだろうか。

Mo-Sic Downloadにページを追加

Mo-Sic Downloadの項にミュージックカードというページを追加しました。

ミュージックカードのページを更新

音源をダウンロードできるミュージックカードのページを若干更新しました。

ダウンロードカードについての続き

昨日、FizzKicksによる、終わったばかりのライブ音源がダウンロードできるダウンロードカードの販売について書いたが、この6月24日には、TBSテレビ、TBSラジオ、NEEDSによる赤坂BLITZでのライブ音源即売サービス、BLITZ T2Dが始まることもあり、ダウンロードカードによるライブ音源の販売には、しばらく注目した方がよいかも知れない。

ライブ直後にダウンロードカードでライブ音源を販売したのは、FizzKicksが日本初と思われるが、ライブハウスに設備を設置して恒常的にサービスを提供するのは、BLITZが初めてになるだろう。

インディミュージシャンやレーベルが自前で用意できる機器とソフトウェアを使ったFizzKicks方式に対して、ライブハウスに常設された設備で提供されるTBSのサービスと、それぞれ方向性は異なるが、その日のライブをその日の内に再体験できる感動をファンに提供しようとする考え方は共通と思われる。

なお、indierevolution.jpでは、昨日に続き、今日もFizzKicksによるダウンロードカード販売の様子を見に代官山へ行ってみた。

カードは、ライブ終了から10分足らずで発売になった。買い求めたカードでデータをダウンロードしてみると、約1時間半に及ぶ演奏の一部始終がMCトラックを含む21のトラックに分割して収められていた(サイズは約150MB)。

今後どこまで普及するかは未知数だが、現場のファンの反応を見ていると、拒絶する雰囲気はまったくない。新しい媒体に対する戸惑いもあるが、何度かライブ会場で目にして慣れてしまうと、急速に一般化することが期待できると感じた。

FizzKicksがライブ音源をライブ直後にダウンロードカードで販売

米国のダウンロードカード・サービス、FizzKicksは、2012年6月20日に吉祥寺のライブハウス、曼荼羅で行われた天球ぴんぽんずのライブの音源が、ライブ直後からダウンロード可能なダウンロードカードを販売した。

当日のライブ音源を、ライブ直後にダウンロードカードでダウンロード可能としたのは、これが日本で初めてだろう。

このライブ音源の録音と準備には、indierevolution.jpの
お土産音源のコンセプトと技術が応用されているため、indierevolution.jpでも現場にお邪魔して様子を見せてもらった。

お土産音源では、ライブ終了後、いかに迅速に音源を発売するかが、一つの鍵であったが、ダウンロードカードを使うことで、ライブ終了から10分弱で音源の発売が実現した。

indierevolution.jpでも、ダウンロードカードを1枚買い求め、実際に現場でパソコンにダウンロードしてみた。ちなみに、安定した高速ネットワークが使えるなら、Android端末にもダウンロード可能だ。

まず、ダウンロードされるのは、サイズが約47MBのZipアーカイブだ。このアーカイブを展開するとできるフォルダに、18枚の写真ファイルと天球ぴんぽんずのステージを最初から最後まですべて収めた長さが30分強のMP3ファイルが1つ入っている。

このMP3ファイルは、ステレオサウンドでビットレートが192kbpsと比較的高音質になっている。FizzKicksによると、ファイルが1つなのは、天球ぴんぽんずのライブが、演劇的と言うか、実験音楽的と言うか、曲が次々に連続して演奏されるためで、曲間があれば1曲ずつファイルを分割しておくことも可能だそうだ。

お土産音源は、市販のハードウェアとソフトウェアを組み合わせて、その場でライブ音源を素早く制作することを目指しているが、今回のFizzKicksのシステムも、ハードウェアにZoom H2nとMacintosh、録音ソフトウェアにAudio Hijack Proという、誰でも入手できるシンプルな構成を採用している。

会場にいた数人に確認したところ、音質は十分であるとの反応だったが、好みの問題もあるので、興味がある向きは、天球ぴんぽんずかFizzKicksから、このダウンロードカードを入手して、自分で確かめて欲しい。

ダウンロードカードは1,000円で販売された。今回は、実験的な意味合いもあったため、売り上げをFizzKicksとアーティストで分配することはせず、すべてアーティストが受け取ったそうだ。

なお、FizzKicksでは、2012年2月21日にも、代官山の
Mr.Friendly CafeQ(ku:)のライブ音源をダウンロードカードで販売する予定だ。

TuneCoreが日本で今夏サービス開始

米国のアグリゲータ、Tunecoreが、Tunecore Japanのサイトで、今夏日本版サービスを開始することを発表した。

Tunecoreは、よくCD Babyと比較されるアグリゲータだが、両社の料金体系は、全く異なっている。

Tunecoreは年間契約方式だが、売り上げはすべてアーティストに支払われる。CD Babyは登録料金以外の使用料などは発生しないが、売り上げからCD Babyが手数料を引いた残りがアーティストに支払われる。

それなりの売り上げが見込めるアーティストは、Tunecoreの方が利益が大きいので、ある程度のファンベースを持つアーティストには、売れ行きが落ちない限り有効だ。

一方、とにかく曲あるいはアルバムをデジタル販売することが目的で、コンスタントな売り上げが見込めない場合は、CD Baby経由で販売し続けた方が、長い目で見て利益は多くなる。

また、デジタル販売だけが目的のアーティストには関係ないが、CD BabyではCDを委託販売できるのに対し、TunecoreにCDを販売するサービスはない。

このCDが販売できるという点において、indierevolution.jpでは、今後もCD Babyをお勧めするが、日本のアーティストが使いやすいアグリゲータの選択肢が増えるのは、よいことだ。今夏のTunecore Japanのサービス開始に多いに期待したい。

CD Babyが登録料金を改訂

CD Babyが、アルバムの登録料金を $39 から $49 へ改訂しました。

シングル登録料金 $9.95 と UPC バーコード発行料金 $5 の計 $14.95 は、据え置きです。

日本円で銀行振込する際の金額も据え置きとなります。

Last.fmとMP3.comが提携

Last.fmMP3.comとの提携を発表した。2011年6月下旬から、Last.fmのコンテンツの一部がMP3.comでも提供されるようになる。

この提携の一環として、現在Last.fmにアーティスト登録しており、楽曲の無料ダウンロードを許可している場合、その曲は、自動的にMP3.comでも無料ダウンロードできるようになる。許可しない場合は、アカウントにログインして設定を変更する必要がある。

今後登録される楽曲については、MP3.comでの提供の可否を登録時に選択できるようになる。

CD Babyがストアウィジェットを公開

CD Babyが待望のStore Widgetを公開した。

ウィジェットを作成するには、まず、
CD Babyのメンバーページにログインし、右上に表示された「Create a store widget!」をクリックする。

ウィジェット作成画面が開くので、ウィジェットに表示するアーティストを選び、テーマ(Theme)カラーパターンを選ぶ。

画面の右には、ウィジェットのプレビューが表示されており、現在の設定で実際に使って試すことができる。

決定したら、表示されているHTMLコードをコピーして、自分のホームページやMySpaceプロフィールなど、HTMLコードが埋め込めるページにペーストすればよい。Facebookの場合は、直接は無理だが、HTMLコードを扱えるAppを使えば表示できるようになる。

なお、まだ確認はしてないが、アーティスト名が日本語で始まる場合、ウィジェットの内容が正常に表示されない不具合があるようだ。

このウィジェットでは、曲を試聴し、カートに入れることができるが、Check outする際には、cdbaby.comのカートのページが開いて、決済へ進むことになる。cdbaby.comで過去にCDかMP3を購入している場合は、ログインを促される。顧客メンバー登録していない場合は、メンバー登録を促される。つまり、決済までのすべてをウィジェットで済ませられるわけではない。

最近のある種の調査では、オンラインで何かを買う際に、決済の段になって、別のサイトへ飛ばされたり、メンバー登録を促されると、ほとんどの人が、そこで購入を中止してしまうという報告もある。将来は、ウィジェット上でカード情報をあるいはPayPalを使って購入できるようになることを期待したい。

CD Babyがスイッチで登録料を50%オフ(訂正)

Tunecoreが年間契約料を値上げしたのを受けて、CD Babyが他のディストリビュータからスイッチしてきたタイトルの登録料を50%引きにすると発表した。

確認したわけではないが、
cdbaby(at)cdbaby.com宛に件名を「Switch To CD Baby」とした電子メールを送ると、詳細が返信されて来る。該当するタイトルの存在が確認されて、問題がなければ、50%オフのクーポンコードが送られてくるようだ。

その後、
http://members.cdbaby.com/からLOG INして、アルバム情報を登録し、カートから支払い手続きを進めるとCouponフィールドがあるので、手元のクーポンコードを入力すればよい。

なお、対象になるのは、CD Baby以外のディストリビュータによって流通している既存のタイトルだけだ。新譜は対象外となる。

なお、すでにCD Baby以外のディストリビュータ(アグリゲータ)を使ってデジタル販売を行っている場合、ディストリビュータをCD Babyにスイッチすると、該当するタイトルは一度廃盤になるが、同じアルバムであれば、同じバーコードでCD Babyから再発売することが可能なので、新たにバーコードを取得する必要はない。

Tunecoreがアルバム登録年間契約料金を値上げ

日本からもiTunes Storeなどのデジタル販売サービスで楽曲を販売できる米国のアグリゲータ、Tunecoreがアルバムを登録する際に必要な年間契約料金を、2011年4月6日に$19.98から$49.99に値上げした。

値上げ幅が二倍以上ということで、驚く向きもあるだろうが、これまで、楽曲を販売するデジタル販売サービスの数を1つ増やす度にかかった$1.98の追加料金がなくなり、無制限に指定できるようになるので、できるだけ多くのデジタル販売サービスで楽曲を販売したいアーティストにとっては、有利になる可能性もある。

問題は、次の年間契約更新料金は$19.98だと思っていた既存の登録ユーザだ。年間契約更新料金が、いきなり$49.99に値上がりして、黙っていられない米国の登録ユーザが、詐欺として訴えようとする動きもあるようだ。

もっとも、年間契約料金の決定権はTunecoreにあり、自由に変更することができるわけだから、今回の値上げも違法ではないし、詐欺でもない。

しかし、デジタル販売のほとんどの売り上げを、iTunes Store、Amazon MP3、Rhapsody、Spotifyなど、数社のデジタル販売サービスで占めていることを考えれば、楽曲を販売するデジタル販売サービスの数を抑えることで、年間契約料も抑えられるTunecoreの魅力が、今回の大幅値上げで半減したことは否めない。

もともと、Tunecoreの料金設定は、そこそこ楽曲が売れるアーティストに有利になっていて、売り上げのあまり上がらないアーティストには、長い目で見ると、CD Babyのような年間契約の概念がないアグリゲータの方が割安になる。

Tunecoreを使っているアーティストは、CD Babyなど他のアグリゲータへの乗り換えを検討する良い機会だろう。

なお、年間契約更新料金を期限内に支払わないと、該当する楽曲は容赦なくデジタル販売サービスのカタログから引き上げられ、すべての関連情報も削除されるそうなので、既存の登録ユーザは注意が必要だ。

Korg AudioGateを無料で提供

2010年11月15日から、Korgが、これまで同社のMRシリーズのユーザだけが使用できていたAudioGateソフトウェアを無料で提供開始した。アクティベーションには、Twitterアカウントが必要で、AudioGateの使用中、AudioGateが該当するTwitterアカウントに自動で投稿を行うことが条件だ。

AudioGateを使えば、1-Bit DSDや24/192 PCMなどの高音質マスター音源から、デジタル配信のための圧縮ファイルを作成したり、PCMファイルからSACDのマスターになるDSDIFFファイル を生成することができる。

これまで、音楽ファンがDSDを再生できる環境がほとんどなかったので、アーティストによる高音質なDSD音源の販売/配布は現実的ではなかった。しかしAudioGateが無料になったことで、DSD音源を入手したファンは、再生したり、自分の再生環境に合わせたフォーマットで書き出すことができるようになるので、DSD音源への注目は高まるだろう。

DSD音源での販売/配布が市民権を得るかの鍵は、音楽ファンの間でAudioGateがどれだけ普及するかだ。

Amazon MP3、日本でも開店

Amazon MP3が、ついに日本でも始まった。256kbps、DRMフリーでの販売だ。

なお、日本のメジャーレコード会社の楽曲も含む1千万曲以上が用意されているが、iTunes Store Japan同様にSONY(旧BMG Japanを除く)および一部のSONY系と呼ばれる、あるいはSONY傘下のレーベルの楽曲は、ラインアップされていないようだ。

気になるインディによるアルバムの販売だが、CD Baby経由で米国のAmazon MP3で販売しているアルバムは、そのまま日本のAmazon MP3でも販売されているようなので、CD Babyに登録してしまうのが近道のように思われる。

今後もSONYが参加しないのかは、分からないが、iTunes Storeに続き、Amazon MP3にも参加しないとなると、これまでも指摘されているダウンロード販売市場での機会損失は、さらに拡大するだろう。該当アーティストによる不満も増大すると思われる。

iTunes Storeの場合、iPodと一体のサービスという側面もあるため、Walkmanを持つSONYが積極的になれないのも分かるが、Amazon MP3への不参加は、iPodの後塵を拝し続けるWalkmanによる逆転のチャンスをみすみす逃すことになる気がする。早期の参加に期待したいところだ。

YahooがオンラインMP3プレイヤーを公開

Yahooがblogなど、ホームページに埋め込むだけで、オンラインでMP3ファイルを再生できるFlashベースのオンラインMP3プレイヤEasyListenerを公開した。Code Creatorを使ってコードを生成し、コピーして自分のページのHTMLへペーストするだけだ。この機能を使えば、自分のホームページで音源をストリーミング公開して、気に入ったらお金を払ってもらい(つまりシェアMP3)、払ってもらったらダウンロードURLを返信する、という方法での楽曲販売も可能となるだろう。

エイミーストリートジャパンがサービス開始

楽曲のダウンロード価格が0円から始まり、人気に合わせて最高200円まで上がるインディ向けのデジタル販売サービス、Amiestreetの日本版、エイミーストリートジャパンがサービス開始した。面白いサービスだが、インディでもiTunes Storeで簡単に楽曲販売できる現在、なかなか一般にアピールするのは難しいかも知れない。デジタル販売ではiTunes Store、SNSではMySpaceあるいはlast.fmという強敵が立ちはだかる中、どこまで善戦するか注目したい。日本独自の機能追加に期待したいところだ。

レーベルゲートがmora winをリニューアル

レーベルゲートは、この10月2日に有料の音楽配信サービス、mora winを"mora win" Type1 Music Storeとしてリニューアルした。Windows Media Player 11(Vistaに標準装備)にプラグインを入れることで、高速リアルタイム検索やSNS、ランキングなどのサービスも使えるようになるそうだ。mora winは、同社のmoraのWMP版ともいえるサービスだが、moraがどちらかといえばSONYを筆頭とする日本のレコード会社が今売りたい音楽に比重があるのに対し、mora winは、過去のヒット曲も含め、もっと広範な音楽のジャンルとカテゴリーをカバーするiTunes Store的な総合ショップと言える。現状、moraの方がmora winよりも売り上げがあるようだが、遅かれ早かれmora winに抜かれてしまうのではないだろうか。それは一過性のヒット曲対長く愛されるロングヒットというコンテンツの違いもあるが、サービスの使い勝手や互換性などの全体的な設計とイメージにおいてmora winの方が優れているからだ。かと言って、moraをやめるとなれば、moraから購入した楽曲データなどをmora winに引き継がなければならないから、一朝一夕には移行は実現できないだろう。いずれにしろ、mora winが順調に成長しているのは良いことで、日本のデジタル音楽販売市場の健全な将来も予感させてくれる。

SNOCAPとCD Babyが提携解消

MySpaceなど自分のホームページにダウンロード販売のストアを埋め込めるSNOCAPは、CD BabyのメンバーがSNOCAPに登録しなくてもストアが使えるようになる提携を解消する。これはCD Babyが、「アーティストが自分で登録できるデジタル販売サービスには自分で登録した方が良い」という考えを持っているからとされる。実際のところ、1年前に提携が始まってから、データの転送、両方に登録しているアーティストの扱い、ストア設置手順の分かりにくさ、など問題が完全には解決できていなかったので、この提携解消は仕方がないという感じだ。しかしSNOCAPは、米国以外からの登録を受け付けていないため、日本のインディにとっては、CD Baby経由でSNOCAPを使えるメリットは大きかった。今後、SNOCAPを使い続けたい場合は、簡単な手続きで登録を移管することになるが、日本からは公式には登録を受け付けていないため、日本のインディはSNOCAPから撤退を余儀なくされるだろう。

Amazon MP3がベータに

かねてより近日開始と報道されていた米Amazon.comのDRMフリーのダウンロード販売サービス、Amazon MP3のベータが公開された。EMIやUniversalなどのメジャーおよびインディの2万以上のレーベルから200万曲程度を、DRMフリー、256kbsとiTunes StoreのiTunes Plusと同等の仕様で提供する。価格は、1曲が89から99セントで、アルバムは5.99から9.99ドル程度となる。全体にiTunes Storeよりは安めに設定されるようだ。海外では、DRMフリーは当然となって来た。しかも価格は下がる傾向にある。日本の状況は遅れていると言えるが、それは売る側だけでなく、作る側の意識が遅れていることも一因となっている。インディの中にも、盛んにDRMの必要性を訴える人がいるが、一体、何のために音楽を作り発表しているのかもう一度考えてみた方が良い。より多くのリスナーに曲を聴いてもらうには、ありとあらゆる場面で曲が聴ける状況になければならないが、DRMをかけるということは、その機会を減らすことにしかならない。WMを使えば、iPodで聴けず、FairplayをかければiPod以外で聴けない。DRMを外すことが生み出す弊害ももちろんあるが、音楽活動というその根本的な部分を見つめ直してみると、インディはライブを中心としたリスナーとの関わりにこそ存在意義があると言っても過言ではないだろう。となると、発表した楽曲はできるだけ多くの人に聴いてもらうことが重要で、DRMなどというビジネスの論理の上に生まれた発想は、インディにはそぐわないと考えるべきだろう。

Virgin Megastoreがデジタル販売から撤退

Virgin Groupの小売店、Virgin Megastoreのオンラインダウンロード販売版として2004年9月にサービス開始したVirgin Digitalが、3年でその歴史に幕を閉じることになった。ただし英国と米国で若干対応は異なり、英国は事実上すでにサービスは停止しており、既存のメンバーだけがサービスを利用できる状態だ。それも次の会費の期限までで、それ以降は使えなくなる。サイト自体は、10月19日には閉鎖される予定だ。一方、米国側はすべてNapsterに引き継がれることになった。Virgin Digitalは、元々ダウンロード販売としては後発で、当初から先行きが危ぶまれていたが、そのブランド力と、小売店のノウハウをダウンロード販売にも持ち込む、というアイデアに一部の期待もあった。特に、その特長とされた音楽のエキスパートがメンバーを互助するというソーシャルネットワーク的な機能がどの程度訴求するか、注目を集めたが、さほど効果はあげていなかったようだ。海外では、iTunes Storeの一人勝ちを阻止すべく、WalMartやAmzonなど新規参入も相次ぐ一方、閉鎖や統合も進んで、現時点でのデジタル販売サービスの勝敗は明らかになりつつある。日本も実態は勝敗がついているのに、悪あがきして群雄割拠を装うとするサービスもあり、一部で消費者の利益を阻害する状況が続いている。早く淘汰されて、自然な形になって欲しいものだ。

新しいiTunesは凄すぎる

昨日は、新しいiPod touchについて書いたが、それだけではJobsの発表のキモの半分にしか触れていない。iPod touchは、素晴らしい携帯プレイヤだが、それはすべてiTunesあってのことだ。新しいiTunesでは、iPod touchおよびiPhoneのワイアレスネットワーク機能を使って、パソコンを使わなくても直接にiTunes Storeにアクセスし、曲や動画を購入/ダウンロードできる。購入したものは、次回パソコンに接続してiTunesと同期した際に、iTunesライブラリにコピーされる。凄いは凄いが、これだけでは、携帯で音楽を買うのとあまり変わらない。Appleらしいのは、ここからで、何とStarbucksと提携し、Starbucksに入店すると、その時にかかっている曲(と直前の10曲)を、iPod touchの画面で確認できるようになっている。Starbucksに入ると、Starbucksボタンが表示されるという徹底ぶりだ。かかっている曲、あるいは直前に聴いて気に入った曲を確認したら、その場で購入ができる。今の所、Starbucksだけだが、このAPIが公開になれば、BGMがかかっている場所に入ったら、自動的にネットワークに接続し、曲を確認して購入できるようになるだろう。店側にしてみれば、曲が売れれば売り上げになるわけで、積極的にワイアレスネットワークを無料で公開するようになるかも知れない。

新しいiTunesでもう一つ凄いのは、着メロだ。iTunes StoreでiPhone用の着メロの販売が始まったのだが、何と、楽曲のどの部分を着メロにするかをユーザが決められる。iTunesストアで販売している曲で、着メロ対応している曲を選び、その内の気に入った部分を30秒間選択すると、その部分が着メロになるのだ。他人が作った着メロを我慢しながら使う必要がない。着メロ対応楽曲は、当初50万曲から始める。しかも価格が、99セント(約110円)だ。iPhoneがまだ使えない日本では意味がないが、低音質で高価格と二重苦に悩まされている日本の着メロ市場には、外圧でも良いので、iTunesの着メロ方式が風穴を開けてくれることに期待したい。

Nokiaが、音楽販売に進出

フィンランドのNokiaは、Nokia Music Storeという音楽販売サービスの開始を発表した。これは、この30日に発表されたPCと携帯電話で利用できる新たなSNSを中心としたOviという統合サービスの一部で、楽曲は192KbpsWindows Media Audioファイルで提供される。価格は、1曲1ユーロでアルバムは10ユーロと、競合サービスとほぼ同じ。月間10ユーロの購読サービスもある。携帯電話のマルチメディア展開が進んでいる日本から見ると、ちょっと今更という感じだが、パケット定額制も一般的とは言えない遅れた(?)ヨーロッパにおいては、新しいサービスとして歓迎されるだろう。また日本の着歌などは値段が高い、音が悪い、の二重苦にあるわけで、Nokiaを見習って欲しい。

CD BabyがMP3ダウンロード販売を開始

世界中のインディのCDを販売し、同時にiTunes Storeをはじめとするデジタル販売サービスへ最も多くの楽曲を提供しているアグリゲータであるCD Babyが、これまでのCDに加えてMP3ファイルのダウンロード販売を開始した。音質は200Kbps、VBRと高品質で、LAMEエンコーダを使ってCDからエンコードされており、DRMはない。MP3ファイルに加え、ライナーノーツ(テキスト)、およびアルバムジャケット(JPEG)もダウンロードできる。また、いつでも何度でもダウンロードが可能だ。日本からCD BabyでCDを買うと、高い送料がかかる上に、輸入税が取られる場合もある。また不良品が届いた場合の処理も面倒だが、ダウンロードならそんな問題も解決する。またCD Babyで購入すれば、価格の91%が直接アーティストに支払われるので(iTunes Storeで買うと、アーティストへは60〜70%前後の支払いになる)、CD Babyで購入すれば、ファンにとっては直接アーティストを支援したことになって喜びも倍加しそうだ(当然、実入りが大きくなるアーティストの喜びも倍加するだろう)。

ロシアの超低価格音楽ダウンロード販売サイトが再開

ロシアのMediaservicesが数年前から運営し、今年の6月下旬に閉鎖されたAllofmp3.comが8月27日に再開された。同サイトについて指摘されている問題を詳細に検証すると長くなるので、割愛するが、簡単に言えば、欧米のメジャーレコード会社の楽曲が異常に安い値段で販売されていたことから、米英の業界団体などが訴えていたというもの。Allofmp3.comは、当初許可もなく、また著作権使用料も払わずに楽曲をCDからコピーして販売していたとされるが、その当時のロシアの法律では、それも合法だったと考えられている。その後、現地の著作権管理団体ROMに使用料を払ったり、海外のクレジットカードでの楽曲購入を制限したりと、場当たり的ながら対処は続けて来た。米英からの提訴もあり、今年の6月に一時閉鎖されたものの、この8月15日に現地の裁判所で合法との司法判断がくだり、再開されたわけだ。ROM自体が、使用料を徴収し、分配する能力を持っているのか疑問視されており、まだまだ決着したとは言い切れないが、インターネットにより、楽曲のデジタル販売は完全にボーダレスになってしまった今、ラジオやTV、ストリーミングの包括契約はともかく、ダウンロード販売については、現地の著作権徴収代行団体による使用料の徴収はやめて、売り上げはまるごとアーティスト、レーベル、パブリッシャ、などに支払う国際的なルールを作った方が良いのではないだろうか。他人の曲をカバーした場合、管理団体が窓口になってくれれば、使用料を払いやすいので、信託制度そのものは意味があると思うが、信託しているからと言って、著作権者本人が配ったり売ったりした楽曲についても管理団体に使用料を払うシステムには疑問もあるわけで(日本の場合で、海外ではこの限りではない)、こうした抜け穴をつくサービスの台頭を許さないためにも、著作権料は著作権者(あるいはアグリゲータなどの代理人)に売り上げと一緒に丸ごと支払われるやり方も検討されるべきだ。もちろん簡単ではないし、日本の徴収代行団体が、海外の団体に働きかけて、似たような問題を是正して来た事例もあるので、そう言う地道な活動に期待するのも手だが、今のところ、こうした旧態依然の徴収代行団体がデジタル販売の進化のスピードについて行けていないのは明らかだ。

RhapsodyとURGEがサービス統合へ

米国のデジタル音楽販売サービスである、RealNetworksRhapsodyMTV NetworksURGEが統合され、Rhapsody Americaになることが21日に発表された。サービスの形体としては、URGEがRhapsodyに吸収された形だが、URGEのメンバーは、URGEのメンバー名のままでRhapsodyが使える。携帯電話のVerizon Wirelessもグループに加え、携帯電話、PC、音楽プレイヤのすべてで利用できる総合サービスに生まれ変わる。米国のデジタル音楽販売市場では、同じサービス名でオーナーが変わったり、合併したり、比較的活発に業界再編が繰り返されているが、ここへ来て、はっきりしてきた勝ち組にサービスが統合されて落ち着きが出そうな気配だ。

Wal-MartがDRMフリーの楽曲販売を開始

米国の大手小売店、Wal-Martは、DRMフリーで256KbpsのMP3楽曲のダウンロード販売を21日に開始した。Universal MusicやEMIと共にインディの楽曲も充実させていくそうだ。価格は、一曲が99セント、アルバムが9.22ドルと、DRM付きの楽曲とほぼ変わらない。DRMフリーは、もう時代の趨勢と言える。日本では、インディでもDRMを妄信しているアーティストが多いが、音楽をリスナーに届けるという目的を達成するために、何が最善か良く考えてみるべきだろう。