CD BabyでiTunesのPre-saleが可能に

CD Babyを使ってiTunes Storeで楽曲を販売する際、Pre-sale(予約注文)を設定することができるようになった。

まず、Pre-saleは、CD Babyにアルバム登録する際に設定した発売予定日が30日以上先の場合にだけ設定が可能になる。

発売予定日の4週間前から1週間前までの任意の日付をPre-saleの開始日に設定できる。

Pre-saleを設定すると、その開始日からiTunes Storeでの予約注文が可能となる。予約注文したファンは、発売開始と同時に自動でダウンロードが可能になる仕組みだ。

アーティストに取ってPre-saleが意味をなすのは、ある程度のファンベースがあり、発売日までに一定の数の予約注文が見込める場合だ。

これにより予約注文分が発売日のチャートに反映して、チャートの上位に登場しやすくなるのだ。

逆に言えば、予約注文してくれそうなファンベースを持たないアーティストに取っては、Pre-saleは、あまり重要ではない。

iTunes Storeでのランキングをプロモーションに有効活用したい場合は、Pre-saleを上手に利用する発売計画を立てるとよいだろう。

SplitGigsが日本からの登録受付開始

これまで日本からは利用できなかったイタリアのSplitGigs.comで、日本からの登録が可能となった。

SplitGigsは、バンド同士が互いのギグを「スプリット」するプラットフォームだ。

例えば、バンドが自分たちのライブの対バンをSplitGigsで募集し、応募してきたバンドの音源や動画をチェックして、気に入ったバンドを選ぶという仕組みになっている。

「俺のライブで演奏させてやるから、次のお前のライブでは演奏させてくれ」という、互助精神のようなものが基本になっている。

そのため、現在のSplitGigsには、ビジネス臭が一切なく、お金のやり取りもサービス内では一切発生しない。

バンド以外にも、ライブハウスや主催者がイベントを登録して、参加者を募るためにも使える(ただし、主催者の登録は、まだ受付開始していない)。

欧州では、少しずつテリトリーを広げており、昨年は英国にも進出した。徐々にだが、認知度も高まっていると言えるだろう。

日本でもバンドが主催のイベントは、決して珍しいことではないので、案外と普及するかも知れない。

なお、現状、日本からは英語で使うことになるが、日本に需要があるようなら日本語化も可能なようだ。

ダウンロード販売で音源が音飛びしたりする

時々、「CD Babyなどのアグリゲータ経由でiTunes Storeなどのデジタル販売サービスに音源を転送すると、音飛びしていたりする。しかし、アグリゲータでは、それを修正してくれない」といった相談が来ることがある。

詳細は、個々の音源に当たってみないと分からないが、このようなケースでは、大体、オリジナルの音源の「音量」がでかすぎるのが原因だ。

このような問題が起きた音源を波形編集ソフトで開いてみて、最大レベルが0dbとかギリギリになっていたら、iTunes Storeなどのデジタル販売サービス側ではほぼ確実に音飛びすると思ってよい。

最近では、コンプレッサなどを使って音源の最大レベルを0dbにノーマライズするアーティストが多いし、それを自動で行うソフトウェアもある。

ところが、これをやってしまうと、オリジナル音源(多くの場合、WAVやAIFF)では問題がなくても、MP3やAACに変換するときに劣化が起きるのだ。結果として、音飛びのような状態の音源が販売されることになる。

これは、アグリゲータでもデジタル販売サービスでも修正はできない。

なので、iTunes Storeなどで販売するつもりなら、レベルには少しでよいので余裕を残して編集するように注意しておこう。

PayPal Hereのすすめ

PayPalが、2012年5月に発表したPayPal Hereの国内での本格展開を発表(PDF)した。

PayPal Hereは、ソフトバンクのiOS端末およびスマートフォンを使ってクレジットカード決済するための、スマートフォンに装着する小さな三角のカードリーダだ。

PayPal Hereがあれば、バンドやレーベルが、物販の際に、100円以上の販売でクレジットカードを扱えるようになる。例えば、ライブ会場や即売会でCDを売るにしろ頒布するにしろ、Tシャツを売るにしろ、同人誌を売るにしろ、クレジットカードでの決済に対応できるわけだ。

カードリーダは購入する必要があるが(オープン価格だが、実売は1,000円強)、初期費用も月間使用料も不要なので、物販の予定があるバンドは、とりあえず用意しておくと、いざという時、販売の機会を逃さずにすむ。

なお、バンドやレーベルがPayPal Hereを導入するには、PayPalのプレミアムアカウントかビジネスアカウントが必要だが、ファンは有効なクレジットカードさえ持っていれば、PayPalアカウントを持っている必要はない。

PayPalについては、ネット上を検索すれば膨大な情報があるが、
indierevolution.jpの次のページでも簡単に説明している。

2013年3月5日付の上記の発表では、全国約 2,700 のソフトバンクショップで販売開始、と書いてあるが、まだ扱いが始まっていないショップもあるので、導入を検討しているインディは、ショップに行く前に在庫があるのか、手続きは滞りなく行えるのか、確認しておいた方がよい。

なお、米国のPayPal Hereの決済手数料(2.7%)より日本の決済手数料(5%)が高い点を問題視する向きもあるが、元々、米国のPayPal Hereでもドル以外の通貨の決済では手数料(2.5%)が上乗せされるので、日本だけ特段に手数料を高く設定したと言うわけではないだろう。

また、当たり前の話だが、購入者のクレジットカードの請求書には、PayPalアカウントの登録名が記載される。店やレーベル名とアカウントの名前が異なっていると、後日カードの請求書を見た購入者から、利用した記憶がないと言ってキャンセルを申し立てられる可能性もある。

購入者が要らないと言っても、必ずレシートはメール送信することをお勧めする。念のため、商品に請求書に記載される名称に関する注意書きのメモを同封しておくのも、良いアイデアかもしれない。