一般にCDを制作すると言うと、それはプレスを差します。この「CDプレス」は、「CD-Rデュプリケーション」と何が違うのでしょうか?

「プレス」と「デュプリケーション」の大きな違いは、前者はスタンパーと呼ばれる
金型をCDメディアに押しつけて(つまりプレスして)CDの表面に物理的に「穴」を掘ってデータを固定するのに対し、デュプリケーションでは、CD-Rメディアにレーザー光線を当てて同様の「穴」を掘ってデータを固定します。

デュプリケーションでは、物理的に穴を開けるのではないため、技術的に言えば、プレスよりもエラーが出る確率が高くなります。ただし、プレスでも金型がなまってくれば、同様にエラー率は高くなりますし、プレスを行う工場やメディアの品質によって、完成したCDの質が低くなることもあります。

現在では、きちんとした工場と材料と環境と手順でデュプリケートされたCD-Rなら、一般的な工場でプレスされたCDに品質的に劣ることはありません。

ただし、プレスではメディア表面に保護用のコーティングが施されるのに対し、デュプリケーションではこの保護用の皮膜がないので、経年変化によってデータの一部が破損してしまう可能性がプレスよりも高いと言われます。もちろん、プレスされたCDも決して経年変化と無縁ではないので、保管方法などが悪ければ、プレスしたCDでもデュプリケートしたCD-Rより早く劣化することはあります。

デュプリケートされたCD-Rを販売する上で、一番の問題は、CD-Rに正式対応していないCDプレイヤで再生できない可能性が高いということでしょう。現在、一般に入手できるCDプレイヤは、ほぼ間違いなくCD-Rに対応しています。しかし、古い製品、あるいはカーオーディアなどで、CD-Rに対応していない製品があります。

このようなCD-R非対応の環境で再生できない問題を避けるには、製品がCD-Rであることを販売する際に明記/周知することが理想ですが、CD-Rは音質が悪い、と誤解したままの人達もいっぱいいるので、CDの売り易さという点から考えると、CD-Rであることはあえて公言しない方が無難です。

CD-Rに少なからず問題を起こす要素があるなら、それを事前に告知する義務が売り手にある、という考え方もありますので、そこは、皆さん、自分で判断していただくしかありませんが、CD-Rを明示的に拒否している流通業者などが相手でない限り、indierevolution.jpでは、ホームメードではない、ちゃんとした業者がデュプリケートしたCD-Rなら、あえて発表する必要はない、と考えています。

いずれにしろ、再生できないという報告があれば、速やかに原因を究明し、必要なら返品および返金を手配する、という体制で望むことが大前提です。これは、CDプレスでもCD-Rデュプリケーションでも、まったく同じことです。

注意:海外のCDデュプリケーションサービスを探していると、似たような安価なサービスでレプリケーション(Replication)というサービスに出会うことがあります。デュプリケーションとレプリケーションは、何が違うのでしょう? それとも、同じなのでしょうか? サービスによって、若干解釈が違うことがあるので、その都度、確認した方がよいですが、デュプリケーションはCD-R、レプリケーションはCDというのが一般的です。レプリケーションの多くは、最低発注枚数が数百枚と言うのが普通なので、デュプリケーションと同じレベルで語れませんが、例えば、CD Babyでは、デュプリケーションしたCD-Rは流通に卸せないのが原則ですが、レプリケーションされたCDは卸すことができることになっていますので、安価なCD制作手段として、レプリケーションを検討する価値はあるかも知れません。